俳優の木戸大聖、豊田裕大、山下幸輝、西垣匠が主演を務めるドラマ『高額当選しちゃいました』（関東ローカル）が23日の午後3時30分から放送開始。彼らは、これまで数々の人気脚本家を輩出してきた『第35回フジテレビヤングシナリオ大賞』の大賞受賞作品をドラマ化した本作に、どんな思いで臨んだのか。4人そろって取材会に出席し、作品の見どころや共演エピソードを語った。

　本作は、幼い頃から同じ児童養護施設で育ち、24歳となった今でもシェアハウスをする新条彰（木戸）、川上潤（山下）、今川優人（西垣）、春日司（豊田）の幼なじみ4人の物語。それぞれが夢を追いつつバイトに明け暮れる日々を送りながら、毎年年末になると、宝くじを共同購入していた。するとその年に買った宝くじの1枚がなんと賞金7億円の1等に当選。大喜びする4人だったが、一夜明けると当たりくじが忽然と姿を消し、4人は互いに疑心暗鬼になってしまう。宝くじを奪った“犯人”は誰なのか、それが明らかになった時、4人が最後に出す答えとは？　行方不明の宝くじを巡って試される幼なじみたちの友情を、人間味たっぷりに描いていく怒涛のワンシチュエーション・エンターテインメントが幕を開ける。

――初めて脚本を読んだ際の感想は。

西垣「4人とも個性的なキャラクターで夢を追いかけている。会話劇なので、すごくせりふ量も多いので、頑張ります！　という気持ちで読みました」

木戸「24歳の男の子4人が当たったら、というのはスタートとして、着眼点がおもしろいと感じました。いろんな感情が脚本の中にあり、この4人で演じられることが楽しみだと素直に思いました」

山下「読めば読むほど面白くなって、早く撮影に入りたいという気持ちでいっぱいでした」

豊田「自分が7億円当たったら、何しようかな？　と考えて、本当にここまで取り合うんだろうか？　と台本を読んでいて考えることもたくさんありました。4人で幼い頃から生活をしている中で、宝くじが当たるというストーリー。だからこそのストーリーが描かれていて、それをどうやって表現できるか考えました」

――自身が演じる役の印象は。また、自分との共通点があれば教えてください。

木戸「彰という役は監督と話して、4人の中でリーダー的存在、シェアハウス始めたのも彰の意見なんじゃいかと話しました。今回、3人としっかりお芝居をするのは初めてだったので、僕が一番年上というのもあって、そこは生かせるかもなと思いました。現場入る前は、いっぱい会話できたらいいなと思っていたのですが、ずっと4人で一緒に暮らしていたのではないかというくらい、和気あいあいとしていた。自然と身構えないでも、彰として現場に入れました」

山下「潤は、4人の中で一番テンションが高いムードメーカーです。感じたことを口に出すし、体にも出す。そういう役の経験がなかったので、個人的には挑戦的な役でした。僕自身はそういうタイプではないのでギャップがあり、だからこそ演じていて楽しかったです」

西垣「優人は、いるだけで場が和む、柔らかい雰囲気を持っています。潤とは違って自分から何かを話すというより、人の話を聞いている方が楽しいと思えるタイプです。僕も自分から何かを話すタイプではないので、4人で一緒にいる時も、1人で本を読んでいる時間があったりしました。でも、それが苦じゃなかった。その中でお芝居できたというのは、優人とつながれたのではないかと思っています」

豊田「司は、すごく怒っているなという印象だったのですが、その怒っている裏側には、冷静な部分もあります。仲間思いではあるけど、叱れるときは叱る。頭がよくて言葉数が多いので、それを早口でしゃべっている印象を受けました」

――もし、自分が7億円当たったとしたら、どのように使いますか。

木戸「今は今で楽しいので、仕事は続けたいし、しっかり貯金を半分する気がします。あとは好きなように使ったり、ガンガンご馳走しまくるというのはあるかもしれません」

山下「4億は両親にあげます。僕は物欲があまりなくて、2億を貯金して、残った1億でその時の欲しいものを買います」

西垣「僕は投資の勉強を始めて、7億を元手にもっと増やします。1年1000万円でも70年しか生きられないじゃないですか。もっと贅沢に生きたいなと思います（笑）」

豊田「最初に思い浮かんだのは、渋谷マークシティーの地下にスーパーマーケットがあるのですが、すごくおいしそうなお刺身が売っているんです。いつも僕は『今日はこのサーモンだけにしよう』と買っているので、買い占めます。お酒もたくさん買って、この4人で飲みたいですね」

――お互いのことは、なんと呼び合っていますか。

木戸「僕は全員、下の名前で呼んでいます。たまに雄大のことをユーディーと呼んだりしていましたが、役の設定もあるので、基本的には名前で呼んでいました」

山下「裕大君は過去に共演があって、これで5回目。この撮影が始まった時には、もう裕大君と呼んでいて、タメ口になっていました。大聖君と匠君には最後まで敬語でした。年下だからですかね」

西垣「僕と裕大は同い年なんですけど、裕大と話している時はタメ口なのに、僕には敬語（笑）。オレも『タメ口でいいよ』って言えばよかった。僕はみんなを下の名前で呼んでいて、同年代という感じで話をしていました」

豊田「匠ちゃん、最初は大聖さん、木戸君、いつの間にか大聖になっていた。（山下とは）5回目の共演なんですが、呼び方が安定しなくて、幸輝、山下君、あと山ピーとかもありました」

――撮影を通じて、それぞれの印象は変わりましたか。

木戸「本当に役のまんまという印象でした。幸輝はスイッチが入った時に潤のようなひょうきんさがある。匠は本を読んでいたりして、頭がいい印象。裕大はしょっちゅうベタベタくっついてくるので、司だなって（笑）」

山下「気づいたことは、みんなやさしいし穏やかで過ごしやすい。一緒にいて無言だと『大丈夫かな？』と思うことあるじゃないですか、このメンバーでいる時は無言でも大丈夫でした」

西垣「どのペアになったとしても、いい意味で遠慮をせずに過ごしやすかったです。ただ、裕大と大聖に関しては、2人でずっとイチャイチャしていました。壁ドンしあっていたので、『それだけじゃないのかな？』という気持ちはありました」

豊田「全員お芝居に熱いイメージがあります。読み合わせをプロデューサーや監督を含めてやったあと、木戸君が『自分たちでまたやらないか』と言ってくれて、集まって読み合わせをしたり。誰も嫌な顔をせずに、むしろやろうよという意気込みで、僕はそれが心地いいなと思いました。大聖と絡みがあるというのは、大聖はくすぐったら過剰に反応してくるから、だからやってほしいんだなと思って、やってあげているんです（笑）。いい先輩で頼りがいがあるので甘えちゃいますね」

――演じる上でのこだわりやアドリブなど、注目してほしいポイントはありますか。

木戸「一番身体的に辛かったのが、当選した瞬間のシーン。酸欠になるくらい、バカ喜びしないといけないシーンでした。冒頭のシーンにはなりますが、実はあそこはみんながヘロヘロになりながらやっていたので注目してください」

山下「潤でいうと、オーバーリアクションが面白さにつながるかなと思っていて、舞台に上がっているくらいの身振りをしようと意識しました。それがリズム感や4人の空気感に影響していたら嬉しいです」

西垣「４人とも一個ずつ秘密を抱えている。せりふや表情の感じにちょっとした違和感を残してみんな演じていたと思うので、考えながら見ていただけたら、より作品を楽しめるのではないかと思っています」

豊田「会話がすごく多いので、全体を通して喋っているので、会話のテンポ感にも注目していただけたらうれしいです」

山下「それから、セットにそれぞれが大切にしているものが部屋に散りばめられています。そこにも注目してほしいです」

豊田「それぞれのカラーがあって、本がたくさん置いてあったり、男臭いんですけど全部おしゃれなんです」

西垣「優人の部屋には、ペンちゃんという優人が作ったペンギンのイラストがあって、すごくかわいいので注目してください」

◯ドラマ『高額当選しちゃいました』
フジテレビ 2024年3月23日（土）　午後3時30分から午後4時30分
※関東ローカル
※TVer・FODにて放送終了後、2週間無料配信予定