『君たちはどう生きるか』オスカー受賞 鈴木敏夫プロデューサー、宮崎駿監督の様子を明かす「興奮していました」
日本時間11日、ハリウッドのドルビーシアターにて行われた第96回アカデミー賞授賞式で、宮崎駿監督最新作『君たちはどう生きるか』が長編アニメーション映画賞を受賞した。『千と千尋の神隠し』以来21年ぶり2度目の受賞を受け、直後にスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが会見を開き、喜びを口にした。
米国で受け入れられた理由を考察「いわゆる宮崎駿の黙示録なんです」
日本時間11日、ハリウッドのドルビーシアターにて行われた第96回アカデミー賞授賞式で、宮崎駿監督最新作『君たちはどう生きるか』が長編アニメーション映画賞を受賞した。『千と千尋の神隠し』以来21年ぶり2度目の受賞を受け、直後にスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが会見を開き、喜びを口にした。
『君たちはどう生きるか』は、宮崎監督が『風立ちぬ』以来、10年ぶりとなる新作アニメーション映画。これまでゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞などのアニメーション賞を受賞してきたが、今回『マイ・エレメント』、『ニモーナ』、『ロボット・ドリームズ』、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のノミネート作品を制しての受賞となった。
宮崎監督は過去『千と千尋の神隠し』、『ハウルの動く城』、『風立ちぬ』と4度同賞にノミネートされ、2002年に全米で公開された『千と千尋の神隠し』以来、2度目のオスカー受賞。
受賞の報告を受けた鈴木プロデューサーは受賞の瞬間について「こればっかりは時の運ですからね」としみじみ語ると「心の底からうれしかったですね」と笑顔を見せる。さらに宮崎監督の受賞の瞬間の様子について「電話で話していたのですが、興奮していました。『俺は気にしていないから』と言っていたのに、結構気にしていたのかなと。僕が『おめでとうございます』と言ったら、お互いさまですって言っていました」と伝えた。
鈴木プロデューサーは「オスカー像は、お金を出すと注文して数を作ってもらえるんですよ」とおどけると「今回は3個作ってもらうように注文しました」と裏話を披露すると、アメリカで大きな評価を受けたことについて「日本で公開のときは言いませんでしたが、この作品は内容が旧約聖書の最後の方の話。いわゆる宮崎駿の黙示録なんですよ。映像を観ると分かる。だからこそアメリカ人には受け入れられたんじゃないですかね」と見解を述べていた。