『この世界の片隅に』昆夏美、主人公抜てきに驚き「日本人役をあまりやったことなかったので」
俳優の昆夏美が20日、都内で行われたミュージカル『この世界の片隅に』製作発表会見に出席。主人公・すず役を大原櫻子と共にダブルキャストで演じるが、自身にとっては意外な役だと思った胸の内を明かした。
ミュージカル『この世界の片隅に』製作発表会見
俳優の昆夏美が20日、都内で行われたミュージカル『この世界の片隅に』製作発表会見に出席。主人公・すず役を大原櫻子と共にダブルキャストで演じるが、自身にとっては意外な役だと思った胸の内を明かした。
アニメーション映画化や実写ドラマ化など、さまざまな形で表現されてきた、こうの史代による漫画「この世界の片隅に」が、ミュージカルとして世界初のお披露目となる。昆は絵を描くことが大好きな主人公の浦野すず役を演じている。
昆は「こうのさんの原作はさまざまな形で届けられてきましたが、ミュージカル化ということでどんなすてきな化学反応が生まれるのか、いまからとても楽しみです」と期待を述べると、すずという役に対しては「不器用で温かくて可愛らしい人。劇中で『お前は普通の人じゃ』と言われるシーンがありますが、普通の人って何だろう……と考えながら、その答えを稽古で見つけていきたいです」と語る。
本作ですずを演じることになった際、昆は「出演が決まってうれしかったと同時に意外な感じもしたんです」と語り出すと、ミュージカル俳優としてさまざまな作品に出演しているが「日本人役をあまりやったことがなかったんです。だからすごく意外でした」と説明。それでも「日本の歴史を日本人の感性で作れるのが楽しみ。多くの方から『楽しみにしているよ』と言っていただけるので、期待に沿えるようにみんなで作っていければ」と抱負を語っていた。
ダブルキャストを務める大原とは、コロナ禍で中止になってしまったミュージカル『ミス・サイゴン』の稽古で一緒だったという。昆は「さくちゃんとは『ミス・サイゴン』のときも同じ役をやる予定だったので、何かと縁を感じています。さくちゃん(大原)の人を幸せにするような可愛い笑顔がすずさんにピッタリ」と称賛すると「この作品は戦争の話ではありますが、そのなかで生きた人々の暮らしに焦点を当てた物語。人とのつながりや優しい気持ちを繊細に描いた作品なので、まっすぐ届いてくれたらうれしいです」と期待を口にしていた。
会見には、昆と共に主人公・浦野すずをダブルキャストで務める大原櫻子、海宝直人・村井良大(北條周作役)、平野綾・桜井玲香(白木リン役)、音月桂(黒村径子役)、演出の上田一豪も参加した。