俳優の鈴木亮平が14日、都内で行われた、「第77回毎日映画コンクール」の表彰式後、報道陣の囲み取材に応じた。鈴木は映画『エゴイスト』での熱演が評価され、男優主演賞を受賞した。

　映画『エゴイスト』の原作は作家・高山真氏の自伝的小説。鈴木は14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分を隠して鬱屈（うっくつ）とした思春期を過ごした浩輔を演じ、「ゲイ役を自然に演じている」「人間的葛藤を表現した」などの評価が集まった。

　撮影期間中を鈴木は「無我夢中でやっていました」と振り返った。

　映画『エゴイスト』という作品は自身にとって「今後の人生後半の進んでいく道の、ヒントを与えてくれる作品になってくれた」としみじみ語った。

　役作りをする上で、実際にいろんな人の話を聞いたようで「こんなにいろんな方に協力いただいた役はなかったかなと思います。みんな僕に会って話す、っていうことに何のメリットもないんですよね。『良い作品にしてほしい』ということで仕事に時間を割いて、いろいろなことを赤裸々に話してくださったので感謝しています」と心境を明かした。

　また、浩輔の恋人である龍太役を演じた宮沢氷魚が男優助演賞を受賞した。宮沢の魅力について聞かれると「間違いなく品があるところだと思います。上品とは違う。持って生まれた品があるので、引きつけられる人。ピュアなまま生きていて大丈夫かなと思うくらい」と答えた。

　さらに、宮沢のような恋人が欲しいか聞かれると「ちょっとピュア過ぎるかもしれないですね」とジョークを交えつつ、「うそです……（笑）。理想的な恋人だと思います」と笑った。

　自分へのご褒美は「トロフィーを目の前に置いて、ビール1杯飲むくらいですね」と想像した。