原田泰造、俳優業よりも緊張した瞬間は“息子と一緒に受けた大型自動二輪の検定試験”
東海テレビ・フジテレビ系列のドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(土曜・午後11時40分)に主演している原田泰造(53)。ドラマでは価値観のアップデートに奮闘する“昭和のおっさん”を演じているが、原田自身がアップデートしたことは?
子ども2人は独立し現在は妻と二人暮らし「寂しいとはあまり思っていない」
東海テレビ・フジテレビ系列のドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(土曜・午後11時40分)に主演している原田泰造(53)。ドラマでは価値観のアップデートに奮闘する“昭和のおっさん”を演じているが、原田自身がアップデートしたことは?(取材・文=平辻哲也)
『おっパン』では、獣医学部の大学生、大地(中島颯太)に気づきを与えられ、主人公の誠(原田)が価値観をアップデートしていくのが見どころだ。原田がプライベートで気づきを与えてくれる人は誰か。
「いっぱいいます。近いところで言えば、『しゃべくり007』のメンバーかな。収録が終わってから、有田(哲平)君、(堀内)健、福ちゃん(福田充徳)と反省会をやるんです。そこで、メンバーがいろいろと教えてくれるんです。最初は楽屋で反省会をやっていたんですが、残っているとスタッフさんが帰れないから、ということで始まったんです」
数年前までアルコールは苦手だったが、その反省会を機に酒も覚えた。
「ちょっとずつ飲めるようになってくると、楽しくなってきますね。今も強くはないですが、レモンサワーとグレープフルーツ・サワー、ビールとジンジャーエールを混ぜたシャンディガフの3つを回している感じです」
伊吹有喜の直木賞候補作を映画化した『ミッドナイト・バス』(2018年)では、高速バスの運転手役で主演。映画主演デビュー作の『ジャンプ』(2004年)の竹下昌男監督と再びタッグを組み、監督からの要望で大型自動車免許を取得。さらには大型自動二輪の免許まで取った。これも大きなアップデートだ。
「教習所の先生が『バイクも取った方がいいよ。楽しいよ』と言われたのがきっかけです。バイク好きの福ちゃんに聞いたら、バイクが欲しくなってしまった。中型免許を持っていた息子に話したら、『オレも取ってみたい』と言うので、一緒に教習所に通ったんです。試験日が息子と同じ。僕は人前に立つ仕事をしているので、絶対、緊張しないと思っていたら、教官が見ているし、後ろでは息子がいるので、試験で上がってしまって、間違えそうになってしまった(笑)。結局、OKをもらえたんですが、それはちょっと恥ずかしかったな」
その後は英トライアンフ製のバイクを買って、趣味のサウナ通いにも使っている。
「オフの日は家でテレビ見て、動画を見て、小説や漫画読んでいる。それが幸せかな。後は家にある運動器具で、軽く体を動かして、気が向いたら、サウナに行く。息子と娘、2人の子どもは独立して、奥さんと2人暮らしですが、寂しいとはあまり思っていない。息子もよく家に戻ってくるし」
俳優業は今後も大きな仕事の核だという。
「演じる役は見せるところがあれば、何でもいい。いい役でもいいし、悪役も面白い。悪役を演じている時期は悪くも見られるんですが、それはそれで楽しい。見た人にいろんな感想を言ってもらえたり、何かを考えるきっかけになる役がいい役なのかな。今回のドラマ『おっパン』だったら、仕事から帰ってきて、見てもらって、『こういうことって、実際あるよね』と思ってもらえればいいのかな」。俳優でも、アップデートを見せてくれそうだ。
□原田泰造(はらだ・たいぞう)1970年3月24日生まれ。「ネプチューン」のメンバーとして活躍する一方、俳優として多数のドラマ・映画・舞台に出演。『編集王』(CX)でテレビドラマ初主演、2004年『ジャンプ』(竹下昌男監督)で映画初主演。主な出演作にドラマでは、NHK大河ドラマ『篤姫』『龍馬伝』『花燃ゆ』、NHK 連続テレビ小説『ごちそうさん』、NHK特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』、『サ道』(TX)、『祈りのカルテ』(NTV)、『はぐれ刑事三世』(EX)、映画では『ミッドナイト・バス』(竹下昌男監督)、『スマホを落としただけなのに』(中田秀夫監督)など。