【相棒22】右京が激しく動揺「まさか…」 死んだはずの“宿敵”の影にネット「めちゃくちゃ鳥肌立った…」
俳優の水谷豊が主演を務め、寺脇康文が共演するテレビ朝日系連続ドラマ『相棒SEASON22』(水曜午後9時)の第12話が、17日に放送された。今回は、水谷演じる杉下右京が“かつての相棒”で“宿敵”の存在を感じ、動揺する場面が。普段動じるこることない右京の様子が話題となっている。
謎のキーワードと実は加害者だった被害者たち
俳優の水谷豊が主演を務め、寺脇康文が共演するテレビ朝日系連続ドラマ『相棒SEASON22』(水曜午後9時)の第12話が、17日に放送された。今回は、水谷演じる杉下右京が“かつての相棒”で“宿敵”の存在を感じ、動揺する場面が。普段動じるこることない右京の様子が話題となっている。
同作は、2000年に誕生した刑事ドラマシリーズ。警視庁で“人材の墓場”と呼ばれる『特命係』に配属された警部・杉下右京とその相棒たちが、数々の犯罪事件を解決していく。もともとキャリアとして警察庁に入庁した右京は、“切れモノ”過ぎるが故に上層部からにらまれ閑職に追いやられたが、卓越した洞察力と名推理で事件の謎を解き明かしていく。
寺脇演じる特命係巡査部長の亀山薫は、SEASON1からの“初代相棒”。約14年ぶりに“五代目相棒”として右京とのコンビが復活し、今作で再会2年目となる。
(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
地下道でフランチャイズ弁当店の店長・吉口秋夫(古賀清)の遺体が発見された。何者かともみ合って転落死したと思われる。右京と薫は、吉口が本部社員からパワハラを受けていたことをメモした手帳を発見する。そのメモには、吉口の筆跡とは違う「ワイアット」という言葉も書かれていた。捜査を進めると、本社社員の河野によるパワハラが、河野のアシスタントを務める内田隆一(前原滉)の口から報告された。
吉口は街の人のために休まず毎日お店を開き、ボランティアに参加するなど、評判の良い人物だった。街の公園の清掃活動中には、マナーの悪い若者に注意するなど、街の人々から尊敬されていた。
この公園では、1年前にホームレス殺人事件が発生。未解決だが、ホームレス同士が小銭をめぐってけんかしたものとされていた。しかし右京は、吉口の持っていた小銭がきれいに洗われていたことや、殺害されたホームレスの友人の証言から、吉口が小銭でホームレスを撲殺したと推理する。
また、殺害されたホームレスはビジネス本を読んでおり、そこには「ワイアット」と同じ筆跡で「非凡人」というワードが。ホームレスの正体は不動産会社で営業をしていた高木良雄(宮本大誠)で、1年前までは大豪邸に住んでいた。高木は営業で訪れた資産家を殺害し、大豪邸を乗っ取って豪遊していたのだった。
さらに、吉口にパワハラし転落死させた人物が、河野ではなく内田であることが判明。河野からパワハラを受けていた内田は、その鬱憤(うっぷん)をさらに立場の弱い吉口に向けていたのだ。内田が吉口のプレゼンにダメ出しの付箋をつけた資料には、「ワイアット」「非凡人」と同じ筆跡で、「食物連鎖」という言葉が貼られていた。
自身のパワハラと犯行がバレたことを察した内田は、謎の男からの電話の指示に従い逃亡する。しかしその最中、通り魔事件に遭遇し、犯人から刺されて死亡してしまう。また、その通り魔犯も連行された警察署で服毒自殺を試み、意識不明の状態になってしまった。
「僕の、思い過ごしであってほしい」想像を打ち消そうとする右京
被害者だと思われていた人物が、実は加害者だったという一連の事件。右京は、「ワイアット」が、アメリカの西部開拓時代のワイアット・アープという人物であることを説明。ワイアットは射殺事件を起こし殺人罪が問われたが、「街を守るため」という理由から無罪となり、英雄視されていた。「街のために」という考えに陶酔し犯行を重ねることを「ワイアット・アープ症候群」と呼ぶという。
さらに、ドフトエフスキーの小説『罪と罰』には、「男が高利貸しの女性を殺害し全財産を奪う」という物語があり、その中に「あらゆる犯罪を行い、いかなる法律をも踏みこす」と、犯罪を正当化する言葉として「非凡人」という言葉が登場する。また、自身が強いものから狙われた際に、自分より弱いものに矛先を向けることから、「食物連鎖」という言葉が今回の内田を表していると考える。
「市井の、どこにでもいる人の小さな悪意を見出し、犯罪を犯すまでに育てあげる。そんな人物がいたとしたら……」と考える右京。被害者となった元加害者たちの遺体発見場所を地図上で眺めた右京は、あることに気づきハッと目を開く。発見場所は、逆五芒星の形を示していた。
右京は「これは……まかさ……いや……そんなはずは……そんなバカな……」と激しく動揺する。「かつて、同じように犯罪者たちの心を自在にあやつり、次々と殺人事件を起こさせた男がいました。彼らは犯行後、例外なく死亡しています」と薫に伝える。「最後に、男は自ら事件を起こしました。その事件は、今回と同じように……」と、過去に起きた『逆五芒星事件』を思い出していた。
かつて右京は、ロンドンの研修時代に南井十(みない・つなし/伊武雅刀)と相棒だった。season16の第7話で初登場した南井は優れた観察眼を持ち、犯罪者の心を巧みにつかんでいた。しかし老化による記憶障がいや歪んだ正義感から、犯罪者同士で殺人事件を起こさせた。当時、その一連の事件がロンドンの5つの駅で発生した『逆五芒星事件』をなぞったものだと考えた右京は、南井の行動を推理する。事件を起こした南井は、season18の第15話で右京に追い詰められ逮捕されたが、警察病院から脱走し、逃走先の崖から落ちて死亡したと考えられていた。
右京は「僕の恐ろしい想像通りだとすれば……あの男が生きている……」と恐怖を感じる。しかし、「あまりに……非現実的です。僕の、思い過ごしであってほしい」とその想像を打ち消そうとする。
ラストシーンでは、車いすに座る老人の後ろ姿が映る。その老人に向かって、内田に指示を出していた謎の男が電話をかける。電話の声は、「種に望み通りの水をやれば、芽が吹き花を咲かせる。素直で従順で、人はまるで植物です」と報告。そして「え、なんだ、朝ごはん、また食べてくれなかったんですか。せっかく作って行ったのに」と答え、その老人のことを「厳しいなぁ、父さんは」と呼んでいた。右京はかつての相棒、南井の写真を眺めながら、「南井……」とつぶやくのだった。
南井が生きている可能性にSNS上では、「最後にあの人がでてきて震えた」「めちゃくちゃ鳥肌立った…」「あの南井が生きてるor意志を継ぐ者が現れたという恐怖 」と驚きの声が。また右京の動揺に、「右京さんがあんな取り乱すのなんて異常事態」「存在を察知するだけで動揺し焦り出すってよっぽどよ…」「右京さんにとって、南井さんは歴代相棒たちとはまた違った大きな存在なのだなぁ…」と、南井の脅威を感じる声もあがっている。