篠山紀信さん、坂田利夫さんも『老衰』 死因(病死)の3位で増加傾向「最も苦痛のない死に方」

写真家の篠山紀信さんが4日に亡くなったことを5日午後、株式会社篠山紀信が報道各社にリリースし、正式に発表した。「1月4日早朝、老衰のため永眠いたしました。83歳でございました」。昨年12月29日、82歳で亡くなったお笑いタレント・坂田利夫さん(本名・地神利夫=じがみ・としお)の死因も「老衰」だった。調べてみると、高齢化社会が進む中、「老衰」による死亡者が増えていることが分かった。

篠山紀信さんが老衰により亡くなった(写真はイメージ)【写真:写真AC】
篠山紀信さんが老衰により亡くなった(写真はイメージ)【写真:写真AC】

厚生労働省、令和4年(2022年)統計

 写真家の篠山紀信さんが4日に亡くなったことを5日午後、株式会社篠山紀信が報道各社にリリースし、正式に発表した。「1月4日早朝、老衰のため永眠いたしました。83歳でございました」。昨年12月29日、82歳で亡くなったお笑いタレント・坂田利夫さん(本名・地神利夫=じがみ・としお)の死因も「老衰」だった。調べてみると、高齢化社会が進む中、「老衰」による死亡者が増えていることが分かった。

「老衰」とは、加齢によって脳を含めた全臓器、細胞の力がバランスを保ちながら、命が続かなくなるレベルまで低下していき、最後まで下顎呼吸をして息絶えることとされている。「最も苦痛のない死に方」との位置付けもある。

 厚生労働省の「令和5年(2023年)度版死亡診断書記入マニュアル」には、「死因としての『老衰』は、高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死の場合のみ用います。ただし、老衰から他の病態を併発して死亡した場合は、医学的因果関係に従って記入することになります」と記してある。

 同省の令和4年(22年)統計による死因(病死)順位は下記

1位 悪性新生物<腫瘍>38万5787人
2位 心疾患(高血圧性を除く)23万2879人
3位 老衰 17万9524人
4位 脳血管疾患 10万7473人
5位 肺炎 7万4002人

 また、同統計は、死因の「老衰」について、「1947年をピークに低下傾向が続いたが、01年以降上昇しており、18年に『脳血管疾患』に代わり3位となり、22年は全死亡者に占める割合は11.4%となっている」と伝えている。

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