【光る君へ】吉高由里子、紫式部役も“誤解”相次ぎ苦笑い「『光源氏誰なの?』とよく聞かれる」

俳優の吉高由里子が昨年11月初旬、主人公・紫式部(まひろ)を演じるNHKの大河ドラマ『光る君へ』(1月7日スタート、日曜午後8時ほか)の合同取材会に出席。撮影開始から約半年が経過した本作の物語や演じるまひろの印象について語った。

大河ドラマ『光る君へ』で主演を務める吉高由里子【写真:(C)NHK】
大河ドラマ『光る君へ』で主演を務める吉高由里子【写真:(C)NHK】

『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描く大河ドラマ

 俳優の吉高由里子が昨年11月初旬、主人公・紫式部(まひろ)を演じるNHKの大河ドラマ『光る君へ』(1月7日スタート、日曜午後8時ほか)の合同取材会に出席。撮影開始から約半年が経過した本作の物語や演じるまひろの印象について語った。

 本作の舞台は平安中期。世界最古の女性文学といわれる『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描き、きらびやかな平安貴族の世界と懸命に生きて書いて愛した女性の一生を大石静氏の脚本で物語を紡ぐ。

 紫式部と藤原道長(柄本佑)との関係だけでなく宮中の権力争いも描かれるという。実際に出来上がった台本について吉高は、「非常にパワフルで、情熱的で、一行一行のインパクトが強いなと思いました。会話劇でも、次の一行を読んだら、前の一行と全く逆の気持ちを言っていることもあって、人の感情の起伏が情熱的に書かれています」と感想を語った。

 自身が演じるまひろは、幼い頃から文学の才能を発揮し、考え深く鋭い感性を持つ女性へと成長していくキャラクター。役の印象については、「すごく頑固なんです。笑えるぐらい頑固で、意固地な女性が自分の心と向き合いながら、後に残った大切なものを探す物語なのかなと感じています」と分析した。

 開始から約半年が過ぎた撮影は、まひろの10代後半まで順調に進行。道長とのシーンも重ねているとのことで、「20代はこれからで。楽しいですよ~」と意味深に笑うと、「道長と会うときに『万感の思い』という言葉がよく台本で使われるんですけど、初めて見ました」と心に残っているセリフも明かした。

 また、セリフがないシーンにも大胆な描写が入っているため、「何をさせようとしてるのかいつも怯えながら新しく届く台本を読んでます」と笑った。「戦争がほとんどない時代である分、人と人の関わりや心情の部分がより描かれているので、人間味があるドラマにもなっていると感じます。それ以外のところにも政治権力をめぐるストーリーも詰まっていて、面白くなっています」。

 舞台は平安中期だが「現代っぽい言葉のラリーがある」と表現。大石氏が描く会話劇の魅力を次のように明かした。

「スピード感のあるラブシーンのやり取りだったり、ぶつかり稽古してるのかなというぐらいのテンポ感だったりするのに、急になでるような時間の流れ方になったりとか、台本だけで時間の速さが変わって見えるのが面白いなと感じましたね」

 本作で描かれるのは、まひろや道長などあくまで紫式部の人生であって『源氏物語』ではない。そのため、「この役をやると発表されてから、『光源氏誰なの?』とよく聞かれるんです」と苦笑しつつ、「『違うの、『源氏物語』を書いた女性のお話なんだよ』と答えています。そういうのは太文字で皆さんにお伝えしていただけたらなと思います」と強調して、報道陣の笑いを誘った。

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