日大、アメフト部の廃部を決議 「断腸の思いで下した判断」も…「再建を検討する予定」

日本大は15日、東京・九段南の大学本部で臨時理事会を開催し、複数部員による薬物事件を起こしたアメリカンフットボールの廃部を決議した。同日、ENCOUNTの取材に日大広報が「断腸の思いで下した判断」とコメントした。同部は、学生日本一を決める甲子園ボウル21回優勝の名門だが、その歴史にいったん幕を下ろす。

日本大の林真理子理事長【写真:徳原隆元】
日本大の林真理子理事長【写真:徳原隆元】

甲子園ボウル21回優勝の名門

 日本大は15日、東京・九段南の大学本部で臨時理事会を開催し、複数部員による薬物事件を起こしたアメリカンフットボールの廃部を決議した。同日、ENCOUNTの取材に日大広報が「断腸の思いで下した判断」とコメントした。同部は、学生日本一を決める甲子園ボウル21回優勝の名門だが、その歴史にいったん幕を下ろす。

「本日(12月15日)開催された臨時理事会において、本学アメリカンフットボール部の廃止(廃部)が決議されました。理事会にはアメリカンフットボール部員を代表して学生2名(現主将と次期主将予定者)が出席し、同部でまとめた再建案の発表や決意表明があり、それらを踏まえて多様な意見が交わされた結果、廃止(廃部)とすることに決定いたしました。昭和15(1940)年に創部され83年の歴史を刻み、その間、数多くの栄冠に輝き、『フェニックス』の愛称で学内外に多くのファンを有する本学アメリカンフットボール部を廃止(廃部)することは、本学としては断腸の思いで下した判断でした」

 一方で、「同部の再建を検討する予定です」とし、「現在所属する部員と来年度から同部でプレーすることを希望する者に対しては、その活動の場として新たな受け皿を設けるなど、学生には不利益が生じないよう競技スポーツ運営委員会が中心となって支援して参ります。同部部員と保護者に対する説明会を近日中に開催する予定です」としている。

 また、公式サイトでは、澤田康広副学長が今月31日付で辞任することに伴い、この日の臨時理事会で後任の副学長に中島一郎氏(現歯学部特任教授)を選任したことを発表した。

 同アメフト部の事件では、部員3人が逮捕され、1人が書類送検されている。、事件の隠ぺい行為も疑われる大学側の対応も問題視され、11月29日の臨時理事会で林真理子理事長の減俸50%(6か月)、酒井建夫学長の辞任(来年3月末)、澤田副学長の辞任(今年12月末)が決定した。

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