永沢君は中学生でグレた? 女子意識の思春期まっただ中…不良にも憧れ抱く
個性的なキャラが数多く登場する漫画『ちびまる子ちゃん』(作:さくらももこ)。その中でも特徴的な玉ねぎ頭で毒舌な「永沢君」は印象深いキャラクターだ。そんな永沢君が中学生になり、『ちびまる子ちゃん』での小学生時代とは違う姿を見せているスピンオフ作品があることをご存じだろうか。
髪型にもこだわりを見せはじめる
個性的なキャラが数多く登場する漫画『ちびまる子ちゃん』(作:さくらももこ)。その中でも特徴的な玉ねぎ頭で毒舌な「永沢君」は印象深いキャラクターだ。そんな永沢君が中学生になり、『ちびまる子ちゃん』での小学生時代とは違う姿を見せているスピンオフ作品があることをご存じだろうか。
漫画『永沢君』(作:さくらももこ)は、中学生になった永沢君が主人公の作品で、『ビッグコミックスピリッツ』および『ビッグコミックスピリッツ21』(小学館)で連載されていた。多感な時期である中学生を描いていることもあり、原作の『ちびまる子ちゃん』とは違った雰囲気の永沢君を楽しめるのである。
本作冒頭では、永沢君が花輪くんから「ブートレグ」「海賊版」という言葉を聞き、よく意味を理解しないまま、藤木君に得意げに知識をひけらかす描写がある。こういった場面はまさに“思春期あるある”といえるような光景であり、最初から読者の心を見事につかんでいる。また『ちびまる子ちゃん』でも永沢君と仲の良かった藤木君や小杉君といったおなじみのメンバーが登場し、同作をより一層盛り上げた。
本作での永沢君は中学生になっても変わらず嫌味を言い、ちょっと卑屈なキャラとして変わらない様子を見せている。そして、思春期真っただ中の男子中学生ということもあり、不良に憧れ、不良のマネをするかわいらしい一面も見られる。
特に藤木君と一緒にお母さんのカーラーでパーマを当てた髪型には、思わず笑みがこぼれてしまう。2人は眉毛も剃ってしまったので、さらに強烈な見た目になっている。もはや不良と言えるか微妙なところだが、ファンからは本作の好きなシーンとして挙げている人が多い人気の場面である。さらに、永沢君はヤンキーに「不良のなり方」を教わりにいくなど、カッコよくなりたいという願望が強すぎる男子として描かれている。
また、永沢君は本作では、図書館で見かける女の子を気にするなど、異性を意識し始めている様子。そんな永沢君は少しでもカッコ良くなるために本屋で店員に笑われながらも「100倍カッコよくなれる本」を購入し、鏡の前で笑顔の練習をし、ひたすら自分磨きに励むのだ。
永沢君に好意を寄せる女の子も登場し、思春期の2人がどういった恋の展開を見せてくれるかワクワクしながら読めるのも本作の魅力。このように本作では多感な時期に中学校生活を送る永沢君の生活を存分に楽しむことができるのだ。
SNS上では「永沢君たちのダメさ加減が共感できて笑える」「陰キャならではの思考回路が魅力的で大好き」などのコメントが多数寄せられている。
ちなみに『永沢君』は、お笑い芸人の劇団ひとり主演で2013年に実写ドラマ化をしており、「キャストがみんなハマり役」「シュールだけど毎回見てしまう」などSNSでも話題を集めた。
中学生になった永沢君の様子は読者の共感を呼び、彼の新たな一面を見せてくれた。これからも彼がどんな姿を見せてくれるのか楽しみだ。