“かませ犬”かと思いきや…? ちゃんと強かったジャンプキャラたち
漫画を読んでいる中で、作中での言動や立場から「こいつやられ役だな」と思うキャラが登場することはないだろうか。「パワー自慢の巨漢」「味方側の最強戦力」など、「かませ犬」となる条件を満たすキャラは、あっけなく敗北してしまうことが多い。しかし、なかには前評判を覆し、活躍を見せるキャラも存在する。今回は、やられ役とファンから予想されながら、意外と強かったジャンプキャラを紹介する。
「こいつ絶対かませ犬だな…」と言われながらも意外と健闘したキャラ!
漫画を読んでいる中で、作中での言動や立場から「こいつやられ役だな」と思うキャラが登場することはないだろうか。「パワー自慢の巨漢」「味方側の最強戦力」など、「かませ犬」となる条件を満たすキャラは、あっけなく敗北してしまうことが多い。しかし、なかには前評判を覆し、活躍を見せるキャラも存在する。今回は、やられ役とファンから予想されながら、意外と強かったジャンプキャラを紹介する。
(※以下、漫画の内容に関する記述があります)
近年のジャンプ作品で前評判を覆したことで有名なのは、漫画『鬼滅の刃』(作:吾峠呼世晴)に登場する「悲鳴嶼行冥(ひめじまぎょうめい)」だ。彼は主人公の竈門炭治郎が所属する組織・鬼殺隊のトップ集団「柱」の称号を持つ人物。身長220センチ、体重130キロの恵まれた体躯をしており、いかにも「強い」と感じさせる風貌をしている。
本格的に活躍する前に、メインキャラの嘴平伊之助から「鬼殺隊最強」とお墨付きをもらったこともあり、敵幹部に敗北してその強さを際立たせる“かませ犬”になると予想する声が多かった。
だが、悲鳴嶼はその前評判を覆した。敵組織において首領・鬼舞辻無惨に次ぐ実力を持つ上弦の壱・黒死牟と渡り合う実力を見せつけ、仲間をフォローしながら黒死牟討伐に成功している。続く無惨との戦いでも、最後まで前線で戦い続けた。
読者からは「こんなオッサンが鬼殺隊最強とか絶対噛ませだと思ったら、本当に最強だった」「パワーだけじゃなくてスピードがあって機転も効くとかズルすぎる」などの声があがっている。巨漢パワーキャラの活躍に意外性を感じる読者は少なくないようだ。
また、漫画『HUNTER×HUNTER』(作:冨樫義博)に登場する「モラウ&ノヴ」も、やられ役と予想されながらも大活躍したキャラ。彼らはキメラアント編で初登場した「プロハンター」の称号を持つ人物たちだ。最初は主役のゴンとキルアに対して上から目線で語りかけ、ファンからは「明らかに噛ませキャラ」「主人公たちに説教とか精神論とか死亡フラグすぎる」と言われていた。
しかし、モラウは師団長・レオルを撃破し、最後まで弟子や仲間のサポートをおこない、キメラアント編で大いに活躍した。ノヴも異空間を作り出す能力によって、敵の本拠地に潜入してワープポイントを作り、味方を送り出す活躍をしている。
ノヴに至っては精神的に折れてリタイアした件に対し、能力が便利すぎて「展開の都合でドロップアウトしたのでは」とネット上で噂されるほどの高評価だ。
続いて漫画『呪術廻戦』(作:芥見下々)に登場する「漏瑚(じょうご)は、作中での活躍で再評価を受けたキャラだ。漏瑚は本作の敵である呪霊で、火を操ることができる。初戦では、呪術界最強の五条悟にボコボコにされたうえに「弱い」と切って捨てられていた。
しかし、渋谷事変では、陀艮戦の直後だったとはいえ、七海建人や禪院直毘人などの実力者をあっさり倒す実力を見せた。そして、両面宿儺との戦いでは、五条との戦いと同様で一方的に敗北するものの、両面宿儺からは「オマエは強い」と言われ、ネット上でも実力を再評価されている。
本来ならトップクラスの実力者である漏瑚にやられ役のイメージがあるのは、対戦相手の影響が大きい。呪術師最強と謳われる五条や呪いの王と称される両面宿儺など、最強格とばかり戦わされる不憫さに対して、漏瑚は単行本のおまけページにて「儂の相手こんなんばっか……」と愚痴っている。
かませ犬には違いないものの、十分な強さを発揮できたキャラや、前評判通りの強さを発揮できたキャラなど、強いキャラがきちんと強いことも当然ある。いかにもなやられ役が出てきても、すぐには見限らずその活躍を見守りたい。