宅配段ボールに大きな穴、包装も破けて…衝撃的な光景 受け取った同業者女性の本音とは?

自宅に届いた宅配の段ボール箱を見たら、衝撃的な光景が広がった。側面に大きな穴が……。しかも、荷物を包装するビニール袋にも穴が開いていた。SNSの報告が反響を呼んでいる。なんと今回の“壊れた宅配荷物箱”を受け取ったのは、運送業の仕事に就く同業者だった。冷静に受け止めているという投稿者に詳細を聞いた。

実際に届いた宅配の段ボールには大きな穴ぼこが【写真:投稿者提供】
実際に届いた宅配の段ボールには大きな穴ぼこが【写真:投稿者提供】

「運送業をやっていると仕方ないことなのかと思いました」

 自宅に届いた宅配の段ボール箱を見たら、衝撃的な光景が広がった。側面に大きな穴が……。しかも、荷物を包装するビニール袋にも穴が開いていた。SNSの報告が反響を呼んでいる。なんと今回の“壊れた宅配荷物箱”を受け取ったのは、運送業の仕事に就く同業者だった。冷静に受け止めているという投稿者に詳細を聞いた。

 サンシェードのカー用品を注文し、荷物を受け取ったのは、運送業3年目の女性だ。

 長方形の段ボールの側面1か所が、えぐられたような損傷を受けており、中を開けると、包装ビニールも破けている。日本国内で届けられた荷物で、荷物自体は無傷だったという。

 女性は「これくらい穴が開いてれば中の袋も破れてたけど商品無事だったから何も思わない。こんなの当たり前よね 角がちょっと潰れたくらいであーだこーだ騒ぐなら配達頼まない方がいいよ?? いつも届けてくれてありがとう」と、メッセージと共にXに投稿した。

 ネット上では「たまーーーーにあるwwww」「現役運転手ですが内貨(国内貨物)で中身が商品の場合さすがにアウトです」「こんなに穴空いたやつは、見たことない」「中身にダメージないならスルーだね」などのさまざまな意見が寄せられている。

 女性は同業者であるだけに今回の事案について、「運送業をやっていると仕方ないことなのかと思いました」と俯瞰的に見ている。特段、運送会社に連絡を入れるつもりはないといい、「今後同じようなことがある場合は、問い合わせすると思います」との考えを明かす。

 インターネット通販の需要が増え、宅配サービスの利便性が高まる一方で、配送ミスや粗っぽい取り扱いなどのトラブル報告が相次いでいる。ただ、配達業者の過酷な労働環境も指摘されており、日本の配送システムの改善が社会課題として求められている。

 物流業界に身を置く人間として、どう考えているのか。

「荷物の取り扱いについては、配達員1人1人の意識の問題だと思います。意識してても自分の手元に届いた時にはすでに穴が開いていたり、何かの拍子で穴が開いてしまった。それに気づかなかった、ということを私もよく仕事してる上で経験します」

 そのうえで、「リプ欄の中にありますが、一言説明があってもよかったのかなとは思いますね。その気遣いでお客様の気持ちも変わると思いました」と指摘する。

従事者としての願い…「翌日配送の廃止」

 実はこんな一幕があったという。「今回は配達してくれた時に(配達員と)たまたま駐車場で会って、玄関前に置いときますねって声掛けてくれたので、その時に一言言ってくれればよかったんじゃないかとは思いましたけど」。大変な業務の中でも、ちょっとの気配りが大事になるだろう。

 さらに、運送業従事者ならではの意見も。「まぁ、あとは翌日配送の廃止。2~3日で届けるとかですかね。再配達の制度はできればあってほしいです。仕事上、何時に帰れるか分からないことが多いですし、日付・時間指定が有料なところもあったりするので」と、本音をのぞかせた。

 あらかじめ指定した玄関前などの場所に荷物を届けてもらう「置き配」サービスはどうか。盗難などの課題が出てきているが、便利さの利点がある。客の利用者側としてのメリットを実感しているといい、「未導入の会社もあるので、できれば置き配制度も設けていただけるとありがたいですね」と話している。

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