【ブギウギ】スズ子の長尺ステージにNHKこだわり「視聴者の方も舞台見ている感覚に」
俳優・趣里が主人公・福来スズ子を演じるNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』(月~土曜午前8時)について、NHKの制作統括・福岡利武氏が取材に応じ、11月10日放送の第30回で、スズ子が作曲家・羽鳥善一(草彅剛)が作ったジャズの楽曲『ラッパと娘』をフルコーラスで歌ったシーンの狙いを明かした。スズ子のステージのシーンは約3分の長い尺だった。また、善一の「スリー、ツー、ワン、ゼロ」というカウントの背景も明かした。音楽家が使う一般的なカウント方法は「ワン、ツー、スリー」だとされるが…。
NHKが草彅の演技高評価 「台本の善一より数段はじけたエネルギッシュ」
俳優・趣里が主人公・福来スズ子を演じるNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』(月~土曜午前8時)について、NHKの制作統括・福岡利武氏が取材に応じ、11月10日放送の第30回で、スズ子が作曲家・羽鳥善一(草なぎ剛)が作ったジャズの楽曲『ラッパと娘』をフルコーラスで歌ったシーンの狙いを明かした。スズ子のステージのシーンは約3分の長い尺だった。また、善一の「スリー、ツー、ワン、ゼロ」というカウントの背景も明かした。音楽家が使う一般的なカウント方法は「ワン、ツー、スリー」だとされるが…。
「ステージの人であるスズ子の舞台をしっかり見せたいという思いです。長い尺で視聴者の皆さんに、劇場にいる本当のお客さんになったような気分で見てもらいたいと思いました。ここで、いいとこ取りしたダイジェスト的なステージでは納得できないと言いますか、そういうドラマじゃないものを目指したかったので、できうる限り長くステージのシーンを見せたいという思いでした。視聴者の方にも舞台を見ている感覚にしっかり没頭していただきたいです」
草なぎの羽鳥善一ぶりはどうだろう。
「音楽が大好きで、感情がはじけて音楽を作りたいという姿を見事に演じていただいています。台本の善一より数段はじけたエネルギッシュな演技は本当に素晴らしいと思っています」
ステージ上で善一もリズムにのってエネルギッシュな指揮をしている。
「草なぎさんは『俺、ステージの上で感じたままやりたいんだけど、いいよね』という感じでした。『もちろん』と答え、本当に曲が完成した喜びを草なぎさんに演じていただき、楽しいステージになったと思います」
善一は曲のスタート前「スリー、ツー、ワン、ゼロ」とカウントする。通常、音楽家のカウント方法は「ワン、ツー、スリー」。通常の形を知りながらあえて、劇中では逆にしているという。
「(脚本の)足立さんが『逆にいきたい、善一はそういうキャラクターなんだ』と。音楽的にはおかしいと思って主題歌を担当する服部隆之さんに相談しました。すると服部さんが、それ、とても面白いと喜んでくれたんです。普通とは逆ですがやりましょうと言ってくださいました。『新しい音楽を作ってやるぞという気持ちが感じられて面白い』とのってくださいました」
その時の草なぎの反応はどうだったのか。
「『このスリー、ツー、ワン、ゼロはとても大事だね。分かるよ』と言っていました」
趣里と草なぎの現場でのコンビネーションはどうか。
「2人とも響き合うところがあるみたいで自然にお芝居をしています。息ぴったりです」