俳優の水谷豊が主演を務め、寺脇康文が共演するテレビ朝日系連続ドラマ『相棒SEASON22』（水曜午後9時）の第4話が、8日に放送された。今回は女優の鈴木砂羽演じるフリージャーナリスト・亀山美和子のせりふが共感を集めている。

　同作は、2000年に誕生した刑事ドラマシリーズ。警視庁で“人材の墓場”と呼ばれる『特命係』に配属された警部・杉下右京（水谷）とその相棒たちが、数々の犯罪事件を解決していく。もともとキャリアとして警察庁に入庁した水谷は、“切れモノ”過ぎるが故に上層部からにらまれ閑職に追いやられたが、卓越した洞察力と名推理で事件の謎を解き明かしていく。

　寺脇演じる特命係巡査部長の亀山薫は、SEASON1からの“初代相棒”。SEASON7で妻の美和子と共に南アジアの小国サルウィンに移住したが、22年のSEASON21で復職。約14年ぶりに“五代目相棒”として右京とのコンビが復活し、今作で再会2年目となる。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　右京と薫は、クラシックコンサートに向かう途中で血まみれの女性に遭遇する。女性の部屋に駆けつけると、荒れた部屋の中でナイフが胸に突き刺さった男性が亡くなっていた。

　女性は小さな劇団を主宰する女優の久保崎美怜（藤井美菜）で、死亡した男性は数日前のオーディション会場で審査員を務めていた舞台演出家の工藤祐一（大内厚雄）だった。美怜は、突然部屋に押しかけて来た工藤に乱暴されそうになり、抵抗した結果、果物ナイフで工藤を刺してしまったと明かす。

　美怜はオーディションの現場で工藤から演技を酷評されていたが、応募書類の連絡先を勝手に見た工藤から、突然ショートメッセージで優しい言葉を送られてきたという。2人きりで会うために食事を迫り頻繁に連絡してくる工藤を、美怜は曖昧な返事でかわしていた。相手がオーディションの審査員ということで、立場的にも工藤を無下にできない美怜は、連絡を無視することができない状態だったのだ。

　工藤は業界でも女癖が悪いことで有名だった。今回は審査員でないにもかかわらず、立場を利用して勝手にオーディション会場に居座り、美怜に目をつけていた。

　美怜の状況を知った美和子は、ディナーの場で薫に女性の生きづらさを嘆く。お酒の入った美和子は、「女子が、どんだけ生きづらいか、男性諸君はわかっていますか！」と薫に絡む。「痴漢でしょ、盗聴、盗撮、セクハラ、ストーキング、DV！　もう、女ってだけでね、生まれた時からたくさん、めっちゃ危険と恐怖にさらされてる訳ですよ、うちらは！」と訴える。薫はたじろぎながら、「わかる、美和子わかるなぁ、わかるから、もうやめとこう」と美和子のグラスを遠ざける。

　しかし美和子は、「その上にねぇ、『かわいくしろ』『きれいにしろ』『男を立てろ』『結婚しろ』『子育てしろ』『活躍しろ』『わきまえろ』『介護しろ』『目立つな』『反論するな』『抵抗するな』」と続け、「やっとられんわい！」と吐き出すのだった

　この美和子の言葉に、SNS上では「美和子さんのセリフに尽きる回」「美和子さんのご意見に激しく同意です。心の中におさめていることを全部美和子さんがセリフにして言ってくれました」「女子の生きづらさをまくしたてる美和子さんがたくましい（笑）」と賛同の声が。また、「美和子さんがかわいかった。絡まれたいかは別として」「美和子が今日も美和子で良いね」といった反応も見られた。