根強い人気の空手ゲームも…「今プレイしても十分に面白い」懐かしの“武道ゲーム”
ファミコンなどのテレビゲームでは、サッカーや野球などの人気スポーツが題材となることが多い。しかし、中にはゲーム化される機会が少ない「武道」に焦点を当てたゲームソフトも存在する。今回は、武道を扱った名作ゲーム3選を紹介しよう。
武道の面白さに気づかせてくれた魅力あふれるソフトたち
ファミコンなどのテレビゲームでは、サッカーや野球などの人気スポーツが題材となることが多い。しかし、中にはゲーム化される機会が少ない「武道」に焦点を当てたゲームソフトも存在する。今回は、武道を扱った名作ゲーム3選を紹介しよう。
最初に紹介する『燃えろ!!柔道WARRIORS』は柔道を題材にし、1990年にジャレコから発売された作品だ。柔道自体の認知度は高いが、あまりゲーム化されていない。同作は、武者修行として世界各地で強敵と対戦し、必殺技を習得したりパラメーターをあげたりと、やり込み要素が多い内容だ。そして育成したキャラを使用し、オリンピックで金メダル獲得を目指すストーリーである。
試合のシステムは柔道のルールに則って有効や一本などで勝負が決まり、ボタンを連打することでゲージがたまり技をかけられる。一本が決まったときの「いっぽん」という音声演出も爽快だ。ネット上では「柔道ゲームが少ないなか、夢中になれるゲーム」「オリンピックで金メダル取るモードが好きだった」など楽しんでいるファンの声が確認できる。
次に紹介するのは剣道のゲームだ。81年から『週刊少年サンデー』(小学館)で連載されていた剣道漫画『六三四の剣』(作:村上もとか)をベースに作られ、86年にタイトーから発売されたゲームソフト『六三四の剣 ただいま修行中』が人気を集めた。
横スクロールアクションで進めながら全国大会編で必殺技を使うためのアイテムを集め、大会優勝を目指すゲーム性。アクションモードは難易度が高かったため、苦戦した人は少なくないだろう。
同作の最大の魅力は、2人プレイでのチーム対戦だ。対戦では実際に行われる剣道の試合と同じく、先に3人勝利した方が勝ちとなり、友達との手に汗握るアツい戦いを楽しめた。剣道を知っている人は多いが、テレビで中継されるスポーツに比べて目にする機会が少ない。しかし、同作は、ほかのスポーツゲームと肩を並べるほど人気で、多くのゲームファンを虜(とりこ)にしていた。
SNS上でも「友達と家でファミコン大会があるときは必ずやった」「今プレイしても十分に面白い」といったコメントが多数寄せられている。
最後に紹介する『空手道』は、84年にデータイーストから発表された空手を題材にしたアーケードゲームだ。現在でも、PlayStation5やNintendo Switchでダウンロードして遊べ、根強い人気を誇っている。
同作の特徴は、一般的なコントローラー操作とは異なり2本のレバーを操作し、入力の組み合わせ次第で多彩な攻撃を繰り出せることだ。ゲーム構成は、開始直後の操作練習ステージを終えると、組み手ステージとボーナスステージを進めていく流れである。組み手ステージで勝ち続けると段位が上がり、2段以上になれば全国大会が舞台となり、最高段位の名人を目指して戦い続けるストーリーだ。
ほかの格闘ゲームと同作の違いとして、体力ゲージがないことも特徴的だろう。同作では、技を決めることができれば一撃で勝利できた反面、一瞬で負けてしまうこともある。実際の試合のような緊張感や技が決まったときの爽快感がやみつきになるゲーム性だ。
ネット上では格闘ゲームの元祖と言われており「距離によって変わる技は後の対戦格闘ゲームにも見られる仕様でいち早く取り入れた名作」「フェイントもかけられたのも特徴的だった」など、革新的なゲームシステムが高く評価されている。
武道をテーマにしたゲームは、人気スポーツのゲームに比べて作品数が少ないものの、独自の魅力を持っている。ゲームを通して普段あまり接する機会のない武道の魅力を発見できるかもしれない。