日大アメフト部大麻事件、新たな逮捕者と多数部員の関与疑惑… 部の存続可否、責任問題で混乱

日本大が再び大きく揺れている。アメリカンフットボール部員が違法薬物を所持した疑いで逮捕された事件に絡み、警視庁は16日、大麻とみられる薬物を譲り受けたとして、新たに同大4年部員の矢部鑑羅容疑者(21)を麻薬特例法違反(規制薬物としての譲り受け)容疑で逮捕した。部員の逮捕は2人目。さらに部員、OBの20人ほどが大麻を使用した疑いがあるとの一部報道もある。8月8日の記者会見で、スポーツ競技部を主管する澤田康広副学長は、複数、多数の部員が違法薬物に関わっていた場合、部の存続問題を考える旨の発言もしている。大学側の対応が注目される。

日大の林真理子理事長【写真:徳原隆元】
日大の林真理子理事長【写真:徳原隆元】

16日には公式サイトで謝罪

 日本大が再び大きく揺れている。アメリカンフットボール部員が違法薬物を所持した疑いで逮捕された事件に絡み、警視庁は16日、大麻とみられる薬物を譲り受けたとして、新たに同大4年部員の矢部鑑羅容疑者(21)を麻薬特例法違反(規制薬物としての譲り受け)容疑で逮捕した。部員の逮捕は2人目。さらに部員、OBの20人ほどが大麻を使用した疑いがあるとの一部報道もある。8月8日の記者会見で、スポーツ競技部を主管する澤田康広副学長は、複数、多数の部員が違法薬物に関わっていた場合、部の存続問題を考える旨の発言もしている。大学側の対応が注目される。

 日大は16日、公式サイトを更新し、アメフト部で新たな逮捕者が出たこと謝罪した。

「本学アメリカンフットボール部員が、本日(10月16日)、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反の疑いで警視庁に逮捕されました。本学は、8月上旬に違法薬物の所持に関する容疑で同部部員が逮捕されたことを受け、警察の捜査に協力するとともに、当該事案についての調査・検証を進めていたところですが、同部部員が新たに逮捕されたことは誠に遺憾です。このような事態に至りましたことを厳粛に受け止め、深くお詫び申し上げます。本学は引き続き、警察の捜査に全面的に協力し、大学をあげて原因究明と再発防止に向けて全力で取り組んでまいります。薬物使用の有害性・危険性・反社会性は明らかであり、確認した事実関係等を踏まえて厳正に対処する所存です」

 日大のアメフト部では、3年部員の北畠成文被告(21)が覚醒剤と大麻を所持していた疑いで逮捕・起訴されている。その際は「部員1名による薬物単純所持という個人犯罪個人の事件」のスタンスで停止していた部の活動を一時的に再開した。また、8月8日の記者会見では、「薬物使用に複数人の部員が関わっていたと明らかになっていた場合、部の存続というのは」と問われた澤田副学長が「仮定の話なのでよく分かりませんが、複数、多数の者が関わっていたというのであれば、それを前提に考えなければならないと思っています」と話し、存続可否の検討も視野に入ることを明かしていた。

 そして、2人目の逮捕者が出た上に、テレビ朝日は17日、「去年10月に行われた部の独自調査で20人ほどの部員やOBらが大麻を吸っていた疑いがあることが分かった。日大はこの調査結果は警視庁に報告した」と報じた。一方で、日大はENCOUNTの取材に「『20人ほどの部員、OBが大麻を吸った疑いがあることが分かった』という事実はございません」とし、「現時点では、アメリカンフットボール部の今後については何も決定しておりません」と回答した。

 日大の大麻問題については、今年7月、寮で大麻と疑われる植物片を見つけながら、澤田副学長が大学本部で保管し、警視庁に連絡したのは12日後だったことが分かっている。林真理子理事長は会見で「(澤田副学長の)対応は適切でした」と発言。しかし、9月に入り、この対応を重く見て澤田副学長に辞任を求め、それを拒否しているとの報道もある。アメフト部の存続可否、大学側の誰が責任を取るのも踏まえ、日大は混乱が止まらない状態だ。

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