「まさか車が燃えているとは…」 榛名山でスバル車が炎上 森から黒煙、前方部分が激しく損傷
山や峠のドライブでは、思わぬ故障や事故が起こることがある。10月7日~9日までの3連休、群馬・榛名山ではスバル車が炎上した様子がネット上で複数報告された。現場を目撃したドライバーに当時の様子を聞いた。
伊香保温泉騒然 「榛名山インプが燃えてた…」
山や峠のドライブでは、思わぬ故障や事故が起こることがある。10月7日~9日までの3連休、群馬・榛名山ではスバル車が炎上した様子がネット上で複数報告された。現場を目撃したドライバーに当時の様子を聞いた。
「榛名山インプが燃えてた…」
8日午前、ネット上に上がった投稿。別の投稿では山林の中から煙が上がり、消防車が急行する写真が添えられている。さらに、車のフロント部分から炎が上がって立ち往生している赤いスバル車と車外で途方に暮れるドライバーらしき人物を捉える動画もあった。
目撃者によると、車が炎上したのは8日午前11時ごろ。石段街で知られる伊香保温泉から榛名湖方面に向かう県道33号線で起きた。
「遠方からも山の中にモクモクと上がる黒い煙が確認できました。救急車や消防車、覆面パトカーまでがけたたましくサイレンを鳴らして伊香保の温泉街を走り抜けていったので、何事かと騒然となりましたね。山火事かと思いましたが、まさか車が燃えているとは…」
現場は山道を上る途中で、ちょうど上り車線の右カーブに差し掛かったところ。急勾配ではなく、比較的緩やかなカーブだった。車両火災の影響で一時、上下線とも通行止めになった。現場には緊急車両が10台ほど停車し、消火活動が行われた。中には、消火薬剤を使って活動する化学車や山への延焼を心配したのか、大きなはしご消防車の姿もあった。
「通行止めが解除された直後、道路に止まったままの燃えた車両の状態を目視しましたが、車体はひどい損傷ぶりでした。前方部分は激しく焼け、消火剤の影響か、白くなっていましたし、運転席も溶けて黒焦げになっていました」
行楽日和が一転、愛車が廃車同然のアクシデントになってしまった様子だ。
詳しい原因は不明なものの、「車1台が炎上。ここではよくありますよ」と、地元関係者は話す。
榛名山は、しげの秀一の自動車漫画『頭文字D』(イニシャル・ディー)のモデルとなった場所(原作では秋名山の名前)。連載終了から10年がたっても人気は健在で、榛名湖付近の売店ではミニカーや菓子、ステッカー、地酒など同漫画のグッズや関連商品が広く扱われている。また、道路には“5連ヘアピン”(実際は4連続ヘアピンカーブ)など名所も多く、漫画の舞台をたどろうと、全国のドライバーが聖地巡礼に訪れる。
一方で、下り車線には蛇行運転やドリフトの跡が残るなど、ドライバーのマナーもたびたび問題化。観光客が寝静まった夜間に爆音を響かせ、山を走行する迷惑車両もいる。
これから紅葉シーズンを迎え、多くのドライバーが目指す榛名山。思わぬ車両トラブルに巻き込まれないためにも、十分な点検、そして節度ある運転を心がけたい。