ロックダウンの規制緩和が新型コロナ第2波の引き金になる可能性? 英シンクタンクが見解
新型コロナウイルス感染症対策に関して世界的に規制の緩和が進む中で、気がかりなレポートが発表された。英国政府の諮問機関で緊急時に中央政府に助言する「サイエンティフィック・アドバイザリー・グループ・フォー・エマージェンシーズ」(SAGE)が、同国内でのロックダウンの規制緩和が新型コロナの「第2波」の引き金になるとの見解を示したのだ。英紙「デイリー・エクスプレス」が伝えている。
英国政府の諮問機関が規制緩和についてレポート発表 英紙が報道
新型コロナウイルス感染症対策に関して世界的に規制の緩和が進む中で、気がかりなレポートが発表された。英国政府の諮問機関で緊急時に中央政府に助言する「サイエンティフィック・アドバイザリー・グループ・フォー・エマージェンシーズ」(SAGE)が、同国内でのロックダウンの規制緩和が新型コロナの「第2波」の引き金になるとの見解を示したのだ。英紙「デイリー・エクスプレス」が伝えている。
同機関が今月開催した会合を基に作成されたレポートが29日に発表された。レポートによると、今後のロックダウンの規制緩和がさらに進んだ場合、「R値」と呼ばれる基本再生産数(1人の感染者が感染力を失うまでに何人に感染させるかを数値化した指標)が上がる恐れが「きわめて高い」と警告している。
英国では現在、ほとんどの人の職場復帰や商業施設の営業再開が可能となる規制緩和の「フェーズ4」について、8月15日から始まるとみられている。
今月28日、同機関の主任科学顧問を務めるパトリック・ヴァランス氏は定例会見で、現在の英国国内でのR値が0.7から0.9の間で推移していると説明。ただし、このR値が1.0以上になってしまうと、感染者数は指数関数的に増加してしまうという。
外出自粛を含めた規制の強化と緩和のバランスが重要とは言え、議論を深めることになりそうだ。