夜景の写真投稿→ホテル&部屋番号を特定 ネットの拡散力に「こわいこわいこわい」
投稿情報を元に、個人情報を割り出されるなど、犯罪につながるケースもあるSNS。いまXでは、仕事で地方に宿泊していた男性が配信した1枚の写真からホテルの場所や、部屋番号までが割り出されたという投稿が注目されている。679万回以上表示された写真について、投稿者に聞いた。
「私も部屋の外写したのを上げたら特定された」と恐怖体験を語るリプライも
投稿情報を元に、個人情報を割り出されるなど、犯罪につながるケースもあるSNS。いまXでは、仕事で地方に宿泊していた男性が配信した1枚の写真からホテルの場所や、部屋番号までが割り出されたという投稿が注目されている。679万回以上表示された写真について、投稿者に聞いた。
ライターの仕事で地方を訪れていたpato(@pato_numeri)さん。宿泊していたホテルの窓から眼下に広がった夜景を撮影し、「これをアップして、どこか当ててみろやってやったら都市名どころかホテル名、部屋番号まで当てられたので、本当にインターネットは敵に回しちゃいけないと思いました」と投稿した1枚の写真が、大きな注目を集めた。
仕事で全国を駆け回るpatoさんは「取材であちこちに行くので、たまにフォロワーに向けて、どこかの街角の画像を上げて『どこか分かる?』とクイズのようにやっていました。その一環で今回のホテルもやりました」と説明。同じホテルに宿泊したことがある人からは、部屋番号も当てられた。
瞳に映った景色から居場所を特定する人がいるなど、インターネットの怖さを痛感したが、patoさんは「実は特定されてもいいように、時間や日にちをずらしているので、あまり怖さはなく、『おお。当てられたか』くらいの反応です」と回答。この写真も5月に撮影したものだった。
投稿から間もなく、「和歌山県和歌山市にある、ダイワロイネットホテルです」と特定されるやり取りを見ていたフォロワーからは、「こわいこわいこわい」「風景は本当に住所割れるから、載せない方がいいと思う」など驚きのコメントが多数寄せられた。ある女性は「私も部屋の外写したの上げたら特定されたことある…」と恐怖体験を明かしていた。
訪問したことがない人間にとっては、夜景のひとつにしか見えないが、「和歌山市かな? 和大(和歌山大学)が見えるし地元民なら分かる」「赤地に白の『f』の看板で一発で分かってしまいました。ホテルはともかく、部屋番号はすごいなぁ…」と和歌山市の様子を知る人には簡単な問いだったようだ。
反響についてpatoさんは「『私もここ泊まったことある』と同じ景色の昼間の画像が何枚も上がってきたのが印象的でした。みんな同じような写真撮るんだと」と感想を話してくれた。
見ず知らずの人とつながることができるSNS。砂浜で結婚指輪をなくした女性が、嘆きの投稿をした後に指輪を見つけた人が現れるなど、“奇跡”を生むこともあるが、犯罪者が見ている場合もある。
patoさんは「ストリートビューなど、特定のための技術が上がっています。ネットには同じ体験(居場所を特定される)をした人が多数います。想像以上に特定されやすいので注意が必要です。僕はおじさんなのでそこまで警戒する必要もないですが、それでも日時をずらすなど対策をとっています」とSNSで投稿するときの注意について呼びかけた。