核心を突いた『ウルトラセブン』の名言4選 50年超前の作品から学ぶ“生きる教訓”
2022年に放送開始55周年を迎えた『ウルトラセブン』は、自らが異星人でありながらも、地球を守るために異星人たちと戦うヒーローだ。セブンの戦闘シーンや葛藤を描いたエピソードは、多くのファンに影響を与えているだろう。今回は『ウルトラセブン』のエピソードから、今でも考えさせられる名言を紹介しよう。
多くのファンに影響を与えた言葉たち
2022年に放送開始55周年を迎えた『ウルトラセブン』は、自らが異星人でありながらも、地球を守るために異星人たちと戦うヒーローだ。セブンの戦闘シーンや葛藤を描いたエピソードは、多くのファンに影響を与えているだろう。今回は『ウルトラセブン』のエピソードから、今でも考えさせられる名言を紹介しよう。
○「皆、何を疑ってるんだ。まず、相手を信じることです」
第15話「ウルトラ警備隊西へ(後編)」にて、主人公のモロボシ・ダンが仲間に対し、異星人撃退の研究を中止させるために放った名言だ。ダンは、異星人に地球から退却してもらう条件として、研究の停止を約束していた。しかし、異星人はダンを裏切り攻撃を再開してしまうのだ。ダンの思いは無駄だったのだろうか。この名言は、現代を生きる我々に対して、仲間や社会を「疑って生きているか?」「信じて生きているか?」と問いかけているかのようにも感じる。
○「大きな勇気とたゆまぬ努力が必要だ」
同セリフは、第28話「700キロを突っ走れ!」での、侵略しようとする異星人から地球を守る「ウルトラ警備隊」の心情が伝わってくる名言だ。爆発に対してトラウマを持つアマギ隊員が、時限爆弾解除に挑み、トラウマを解消するストーリーを総括した言葉といえるだろう。この言葉から、ささやかな力しかなくとも、目的を達成するためには、勇気をもって努力を怠らないことが大切だと教えられた。
○「よし、未知の世界に挑むぞ」
第31話「悪魔の住む花」でダンが放ったこの発言は、宇宙細菌が侵入した少女を救うために、ウルトラセブンに変身したダンが身体をミクロ化して少女の体内に潜入するシーンで見られた。よく「人間は変化を嫌う生き物」と言われるが、未知の世界に挑むには、変化を嫌うという人間の性質を乗り越えなければならない。宇宙細菌ダリーを倒すため、自身をミクロ化させて戦うという危険な賭けに出たダンの心境がうかがえる言葉だ。目まぐるしく変化の起こる現代において、同セリフから滲み出るダンの勇気ある決断力は、社会で生き抜くために重要な要素ではないだろうか。
○「僕は戦わなければならないんだ」
第42話「ノンマルトの使者」でセブンの放ったこの名言には、正義とは何かを考えさせられた。ダンの前に現れた少年は、「かつて地球には先住民ノンマルトがいて、現在の地球人によって海底に追いやられた」と話す。続けて、ノンマルトが事件を起こすことを示唆する内容も語った。地球人がノンマルトを追いやったかどうかは謎だが、事件を起こしている以上、ダンは戦わなければならない。一方で「戦わなければならない」という部分から、ダンは葛藤を抱きつつも、貫き通さなければならない正義を表現したのではないだろうか。
今回紹介した4つの名言は、セブンから今を生きる人たちに向けたメッセージかと思えるような内容だ。偉人の言葉から学ぶことができるように、55年以上前の名作『ウルトラセブン』の名言からも学びを得て生かしてみるのもいいだろう。