【映画とプロレス #17】「ベイウォッチ」はハリウッドvsボリウッド!? ロック様と対戦したインドのトップ女優

ZERO1の常連外国人レスラー、ハートリー・ジャクソンが出演したインド映画「LOVE STORY2050」(前週の「映画とプロレス」に掲載)では、ボリウッドを代表する人気女優プリヤンカー・チョープラーが、ヒロインの一人二役を演じていた。2000年のミス・ワールド優勝という肩書きをひっさげて映画界に参入した彼女は02年に女優デビューを果たし、翌年、ボリウッド映画初登場。06年には早くもトップ女優に上り詰めた。彼女はその美貌だけでなく、演技の幅も実に多彩。「What's your raashee?」(09年)では14役を演じ分け、「バルフィ!人生に唄えば」(11年)で自閉症のヒロイン、「メアリー・コム」(14年)ではロンドン五輪で金メダルに輝いたボクサーを熱演、国際的にも高い評価を得た。12年には歌手としてもデビューし、アメリカでもリリースされている。ディズニー・アニメ「プレーンズ」(13年)には吹き替えに挑戦し、挿入歌も担当。ハリウッドに本格進出し、テレビドラマ「クランティコ/FBIアカデミーの真実」(15~18年)で主役に抜擢されると、17年のピープルズチョイスアワードでフェバリットドラマチックテレビ女優賞を受賞した(同年に“ザ・ロック"ドウェイン・ジョンソンもフェバリットプレミアムシリーズ男優賞で受賞)。そして、ロック主演の「ベイウォッチ」(17年)に出演、90年代に一世を風靡し日本でも人気のあったテレビドラマのリメイクでロック様と恋に落ちる…のではなく、なんと堂々と渡り歩く悪役(ヒール)を演じてみせたのである。

映画「ベイウォッチ」(2017) (C)NBCユニバーサル (C)2017 Paramount Pictures
映画「ベイウォッチ」(2017) (C)NBCユニバーサル (C)2017 Paramount Pictures

リメイク版「ベイウォッチ」でロック様と共演したプリヤンカー・チョープラー

 ZERO1の常連外国人レスラー、ハートリー・ジャクソンが出演したインド映画「LOVE STORY2050」(前週の「映画とプロレス」に掲載)では、ボリウッドを代表する人気女優プリヤンカー・チョープラーが、ヒロインの一人二役を演じていた。2000年のミス・ワールド優勝という肩書きをひっさげて映画界に参入した彼女は02年に女優デビューを果たし、翌年、ボリウッド映画初登場。06年には早くもトップ女優に上り詰めた。彼女はその美貌だけでなく、演技の幅も実に多彩。「What’s your raashee?」(09年)では14役を演じ分け、「バルフィ!人生に唄えば」(11年)で自閉症のヒロイン、「メアリー・コム」(14年)ではロンドン五輪で金メダルに輝いたボクサーを熱演、国際的にも高い評価を得た。12年には歌手としてもデビューし、アメリカでもリリースされている。ディズニー・アニメ「プレーンズ」(13年)には吹き替えに挑戦し、挿入歌も担当。ハリウッドに本格進出し、テレビドラマ「クランティコ/FBIアカデミーの真実」(15~18年)で主役に抜擢されると、17年のピープルズチョイスアワードでフェバリットドラマチックテレビ女優賞を受賞した(同年に“ザ・ロック”ドウェイン・ジョンソンもフェバリットプレミアムシリーズ男優賞で受賞)。そして、ロック主演の「ベイウォッチ」(17年)に出演、90年代に一世を風靡し日本でも人気のあったテレビドラマのリメイクでロック様と恋に落ちる…のではなく、なんと堂々と渡り歩く悪役(ヒール)を演じてみせたのである。

 真っ赤なハイレグ水着の女性ライフセーバーが活躍することで一大ブームを巻き起こした「ベイウォッチ」。リメイクでのロックはチームを統括するカリスマリーダー、ミッチ・ブキャナンを演じている。屈強な彼の元に、今年もメンバー志願者が殺到。そのなかには水泳のオリンピック金メダリスト、マット・ブロディ(ザック・エフロン)も含まれていた。マットはトライアウトに成功し仲間入りするも、メダリストのプライドが邪魔してチームワークに難がある。この2人がいかにしてお互いを理解し合うかが物語の中心になっているが、プリヤンカー・チョープラー扮する敵役ヴィクトリア・リーズが登場し、映画はコメディからクライムアクションへの道を辿りはじめる。彼女の正体は麻薬密売組織のトップで、ビーチでコカインが発見されたことからロック様のチームを事件に巻き込んでいくこととなるのだ。本来なら警察を呼べばいい話だろう。しかし、そこはロック様。それでは映画が成立しないとばかりに役職の拡大解釈でビーチの平和を守るという名目のもと、陰謀究明にチーム全体で乗り出していくのである。駆り出されたライフセーバーにはたまったものではないが、なぜか彼らはほとんどノリノリ。この強引さはロック映画の特長のひとつでもある。ロック様なら、なにをやっても許されるのだ。

次のページへ (2/4) “お家時間"に最適の「ベイウォッチ」
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