俳優の中村倫也が主演を務めるテレビ朝日系連続ドラマ『ハヤブサ消防団』（木曜午後9時）の第8話が7日に放送された。今回は宗教団体「アビゲイル騎士団」の元信者たちの計画が明らかになった。

　同作は、「半沢直樹」「下町ロケット」シリーズなどで知られる人気作家・池井戸潤氏の最新小説（集英社）が原作。中村演じる主人公のミステリー作家・三馬太郎が、亡き父の故郷・山間部の“ハヤブサ地区”に移住し地元の消防団に入ったことから、怪事件や巨大な陰謀に巻き込まれていく。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　出版本のサイン会で滞在していた東京から戻った三馬は、ハヤブサが観光客であふれかえっている異様な光景を目にする。集まっている人々は、すでに解散した宗教団体「アビゲイル騎士団」の元信者で、紫色のスカーフを身につけていた。アビゲイル騎士団は過去に教祖と教団幹部たちが信者12人を拷問して殺害した事件を起こしていた。

　ハヤブサがのっとられると危機を感じた三馬は、恋人で映像ディレクターの立木彩（川口春奈）のアパートに向かう。三馬は元アビゲイル信者の立木の過去を知ったうえで交際していた。するとアパート前に、サイン会に訪れていた男性（浜田信也）が立っていた。男性は「杉森です。弁護士をしています」とあいさつし、「それと、立木さんの仲間です」と付け加えた。三馬の前に現れた立木の背後には、太陽光発電企業「ルミナスソーラー」の営業スタッフ・真鍋明光（古川雄大）の姿も。

　立木は三馬を避けるように部屋に入っていく。混乱する三馬は杉森と真鍋を見ながら、「アビゲイル……」とつぶやく。すると杉森は、「アビゲイル騎士団はすでに解散しております。我々は、『聖母アビゲイル教団』。お見知りおきください」と語るのだった。

　ハヤブサの異常事態に焦る三馬のもとに、東京から編集者の中山田洋（山本耕史）がやって来る。2人が三馬の自宅で話をしていると、そこに謎の老婆（村岡希美）が侵入してきた。老婆は2人が山で遭難しかけた際に見た“幽霊”だった。慌てふためく中山田の隣で、三馬は老婆が自宅に飾ってある“謎の女性・山原展子（小林涼子）”の写真を持っていることに気づいた。老婆は三馬に何か言いたげだったが、探しに来た若者たちに連れて行かれた。

　そこへ立木が、老婆のことを尋ねにやって来た。三馬は自分を騙していた立木に悔しさをにじませる。しかし立木は「アビゲイルは私に、特別なものを与えてくれました。私は、私を救ってくれたアビゲイルのために生きて行こうと決めたんです」と意志を伝えた。

　さらに立木は、「聖母アビゲイルの写真を、ここで見たので。驚きました。あの方の写真が三馬さんの家にあるなんて。導かれるってこういうことなんですね」と、謎の女性の写真について語り始める。そして「三馬さん、私たちの仲間になりませんか？」と勧誘するのだった。

　このシーンにSNS上では、「怪しい怪しいと思いつつ、やっぱり怪しかった立木彩」「三馬、かわいそうに……裏切られた」といった声が。

　劇中では、アビゲイルの事件後の様子も描かれた。教祖の暴走を止められなかったことを悔やんだ杉森は信者を集め、「我々の手で新しいアビゲイルを作りましょう」と呼びかける。杉森は熱心な会員である真鍋をすでにハヤブサに送りこんでおり、ハヤブサの大半の土地を領地にすることを目的に動いていた。

　ハヤブサをアビゲイルの聖地としたのは、アビゲイルの教義を生んだ“聖母アビゲイル”の生誕地だったからだ。その聖母アビゲイルこそ、写真の女性・展子だった。杉森は立木に「あなたが新たな聖母となるのです」と告げ、ハヤブサへ移住するよう指示した。立木は入信時に、教祖から「聖母の魂を受け継ぐ者」と言われていたのだ。

　SNS上では、「立木さん聖母になる展開こわ！！」「怖すぎて背筋がゾクゾクっとした」「聖母立木。洗脳されている人の思考回路だ」「彩さん聖母の魂受け継いどるって……いやそれ洗脳やで……」と恐怖を感じる声が。また「なんで彩ちゃんが聖母になり得るの？」と疑問の声も挙がっている。