斉藤里奈、女子アナ志望でミスコン出場 有名私大でメディア専攻も俳優の道へ
映画『さよならエリュマントス』(公開中、監督・大野大輔)で長編映画への初出演を果たしたミスマガジン2022出身の俳優・斉藤里奈(22)。グラビアモデルを経て、俳優業を中心に活動しているが、元々はアナウンサー志望だった。大学では社会情報学を専攻し、卒論では有名人や芸能人の人気要因を分析。その気になる中身とは……。
中央大学での卒論テーマは芸能人の人気分析
映画『さよならエリュマントス』(公開中、監督・大野大輔)で長編映画への初出演を果たしたミスマガジン2022出身の俳優・斉藤里奈(22)。グラビアモデルを経て、俳優業を中心に活動しているが、元々はアナウンサー志望だった。大学では社会情報学を専攻し、卒論では有名人や芸能人の人気要因を分析。その気になる中身とは……。(取材・文=平辻哲也)
中央大学在学中に「FRESH CAMPUS CONTEST 2019」(フレキャン)で準グランプリに輝き、「ミスマガジン2022」にて“ミス週刊少年マガジン賞”に選出された斉藤。21年からは俳優として活動している斉藤。目指していたのはグラビアアイドルでも、俳優でもなかった。
「小学生の頃から『めざましテレビ』をよく見ていて、カトパン(加藤綾子)さんに憧れていました。小学校の卒業アルバムにも、将来の夢にアナウンサーと書いていましたし、中高の頃は給食委員会に入って、お昼の献立放送をしていました。大学もメディア系の学科に入るために勉強しました」
中央大学文学部に進学し、社会情報学を専攻した。マスコミやメディア、出版や広告論などを学べる学科で、アナウンサーを目指しつつ、出版系にも興味があった。
「大学1年のときにミスコンに出たのもアナウンサーを目指すためだったんです。アナウンサーにはミスコン出身者が多いからと母が出場を勧めてくれたのです。アナウンサーを目指しているのに、ちょっとおかしいかもしれないですけど、私は人前に出ることが苦手だったので、最初は乗り気ではなかったんです」
「フレキャン」ではオンライン上でファンとコミュニケーションを取って、ファンを獲得することも審査のひとつになっている。
「ファンの存在やサポートを受けて、意識が変わりました。ファンの方々が投げ銭をしてくださるのですが、それが少ない額ではなかったんです。そんな数字を見て、どれだけの人がサポートしてくれているかを実感しました。準グランプリはうれしかったですが、悔しさもありました。最初から100%で取り組んでいなかったので、もっと頑張ればグランプリだったかもと後悔しました」
このフレキャンがきっかけとなり、事務所のスカウトの目に留まることに。アナウンサーへのステップとして大学進学したが、2020年春からはコロナ禍が襲い、授業がほとんどオンラインになってしまった。グラビア、演技レッスンを受けるうちに、演技の奥深さに魅了され、次第に俳優への道を志すようになった。
「学校にはほとんど行っていないです。サークルも1年間だけ、学祭も行けなかったので、学生のイベントには特に思い出がありません。ただ、学校と仕事の両立はできたのは良かったです。ここ数年でたくさんさせてもらって、考え方や人間性が少しずつ変わってきている気がして、前よりもポジティブ思考になったと感じます。挑戦することがどんなに大事なのかを実感しています」
今年3月には大学を卒業したが、卒論はどんな内容だったのか。
「社会情報学のゼミに入っていました。ゼミでは社会とメディアに関わるテーマであれば何でも研究可能で、私は自分自身の経験を調べて、考察するオートエスノグラフィーという研究をしました。具体的には、芸能人やYouTuberの人気の背後にある要因について研究しました。結論は、セルフプロデュースとSNSの活用が非常に大事。ただ、テレビに出るインフルエンサーやSNSの人気者が実際に多くの世代に受け入れられているかは別問題だと感じています」
この卒論は今後の自身の俳優業にも大いに役に立ちそうだ。
「吉高由里子さんのお芝居が大好きです。男性では北村匠海さんの芝居は透明感があり、本当に素晴らしいと感じています。特に映画に興味がありますが、ドラマでもたくさんの経験を積むことが大切だと思っています。セルフ・プロデュースは苦手な分野。よくマイペースって言われるんですけど、それは崩す必要もないかな。自分のペースで自由にやっていきたいです」。SNSネイティブの俳優らしい活躍を見せてくれそうだ。
□斉藤里奈(さいとう・りな)2001年1月1日、埼玉県出身。「FRESH CAMPUS CONTEST 2019」で準グランプリに輝く。ドラマ『私の正しいお兄ちゃん』(21)にて女優デビュー。「ミスマガジン2022」にて“ミス週刊少年マガジン賞”に選出。短編映画『言えぬまま』が第17回札幌国際短編映画祭入選。その他のドラマ出演作に『トモダチゲームR4』(22)、『ショジョ恋』(23)、『対ありでした。~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~』(23)など。