永山絢斗被告「甘さを猛省」「二度と裏切ることのない」も…再起をより難しくした2つの理由

大麻取締法違反(所持)の罪で起訴された永山絢斗被告(34)の判決公判が1日、東京地裁(寺尾亮裁判官)で開かれ、同被告は懲役6か月、執行猶予3年(求刑懲役6か月)の判決を言い渡された。閉廷後、永山被告は所属事務所パパドゥを通じてコメントを発表。控訴はせずに刑を受け入れることになるが、法廷で明らかになった2つの事実によって、再起への道はより厳しいものになった。

7月7日に保釈され、報道陣の前に姿を現した永山絢斗被告【写真:山口比佐夫】
7月7日に保釈され、報道陣の前に姿を現した永山絢斗被告【写真:山口比佐夫】

所属事務所を通じてコメント発表

 大麻取締法違反(所持)の罪で起訴された永山絢斗被告(34)の判決公判が1日、東京地裁(寺尾亮裁判官)で開かれ、同被告は懲役6か月、執行猶予3年(求刑懲役6か月)の判決を言い渡された。閉廷後、永山被告は所属事務所パパドゥを通じてコメントを発表。控訴はせずに刑を受け入れることになるが、法廷で明らかになった2つの事実によって、再起への道はより厳しいものになった。(取材・文=柳田通斉)

 永山被告は判決を言い渡された後、寺尾裁判官から「あなたのことを応援して復帰を待っている人がいるのですから、期待を裏切らないように大麻との関わりを断ち切って欲しい」と諭された。そして、一礼をして法廷を退出。約3時間後、所属事務所を通じてコメントを発表した。

「この度は、私、永山絢斗の無責任かつ不適切な行動により、多くの皆さまに多大なるご迷惑をおかけしてしまいました。本当に申し訳ありませんでした・これまで一緒に仕事をしてくださった大勢の方々、そして私を応援し、支えてくださった皆様を、このような形で裏切ってしまいました。今回の事は決して許されることではないと思っています。一度失った信頼を取り戻すのは、とても時間がかかり、大変なことだと覚悟しています。本日の判決を真摯に受け取め、犯した罪の重さを向き合うとともに、自分の考えの甘さを猛省し、皆さまを二度と裏切ることのないよう、懸命に生きていきます。本当に申し訳ありませんでした」

 そして、永山被告は再起を目指す。だが、ここから先はいばらの道だ。2009年に元アイドルの俳優による覚せい剤事件以降、薬物で有罪判決を受けた芸能人の復帰は執行猶予明けが不文律になっている。加えて、初公判で明らかになった「中2から大麻使用」と「逮捕されると思わなかった」が、さらなるマイナスイメージとなった。

 これまで幾人もの芸能人が薬物事件で有罪判決を受けてきたが、中学時代からの使用は例がない。そして、永山被告は法廷で「まさか自分が逮捕されるとは思ってなかった」と証言。止めていた時期があったとしても、使用歴約20年の間にも、数々の著名人が薬物事件を起こし、「いつ逮捕されるか、びくびくしていた」と話した元被告もいる。一方で、永山被告はそんな恐怖心も、「逮捕されると多くのものを失う」という想像力もなく、違法薬物を使用し続けていた。この事実は非常に重い。

 所属事務所はデビュー時から約16年所属の永山被告を見捨てず、再起を支援する。だが、裁判で明らかになったこの2点については、さらなる衝撃を受け、頭を悩ませていることだろう。永山被告は、兄の永山瑛太と同様に高い演技力がある。存在感もあるが、同世代には評価の高い俳優が多数。代わりはいくらでもいる。この現実を受け止め、永山被告はどのようにして生まれ変わっていくのか。所属事務所も「2度目はない」の思いで、手を差し伸べている。薬物使用の経験者には売人がさまざまな手で近づくが、永山被告にはそれらを断ち切り、周囲への恩返しを果たしてほしい。

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