俳優の堺雅人が主演を務めるTBS系連続ドラマ『VIVANT（ヴィヴァン）』（日曜午後9時）の第6話が20日に放送された。同作は、日曜劇場『半沢直樹』シリーズや『下町ロケット』シリーズなどを手がけてきた同局の福澤克雄氏が原作・演出を担当するオリジナルストーリー。丸菱商事エネルギー開発事業部第二課・課長の乃木憂助（堺）が1億ドル（約145億円）の誤送金問題を探るためバルカ共和国に赴き、日本を標的とするテロ事件に巻き込まれてしまう。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　第6話では、バルカ共和国から連れてきたジャミーンの難手術が成功。一方、誤送金事件の実行犯で天才ハッカーの太田梨歩（飯沼愛）を救った乃木と黒須は誤送金の黒幕アリから託された謎の数字列の解読を太田に託す。太田は天才的なスピードで謎を解いていくが、最後に乃木と黒須に正体を明かすよう命をかけて迫った。そんな乃木、黒須、太田の行動を警視庁公安部の野崎守（阿部寛）や部下の新庄浩太郎（竜星涼）らが監視していた…。

　視聴者が注目したのは公安刑事・新庄の行動だ。新庄については以前から「尾行が下手」などと怪しさが指摘されてきたが、第6話でも雑踏を歩く乃木を見失う痛恨のミスをする。さらに決定的な証拠として取り上げられているのが新庄が太田の部屋の呼び鈴を鳴らすシーンだ。天才ハッカーと乃木、黒須が潜伏する部屋を最初にピンポンしたことが、乃木への合図だったという見方だ。

　ネットでは「ピンポンした部屋と突入した家が違う」「乃木達のアジトに令状持って踏み込んだにもかかわらず隈なく調べずあっさりと引き上げる公安」「乃木を公安から逃がすための行動しているとしか思えなくなってきた」「新庄が野崎たちを裏切って乃木のために動いていたのならこれまでの失敗もうなずける」などと疑う声が多数寄せられている。

　一方、こうした見方に否定的な声も。「別班に所属するには民間企業に身を移す必要があるので新庄が公安を隠れ蓑（みの）とした別班だとしたら掟破り」「公安への潜入という難易度テッペンミッションこなしてるとなると一般企業に潜伏してる乃木や黒須の優秀さが際立たなくなるから違うっぽい」などがその理由だ。

　新庄を演じている竜星は番組インタビューで台本を読んだときの感想について「“敵か味方か、味方か敵か”というキャッチコピーにもありますが、物語の中で、誰がどういう風に絡んできて、どういう展開になるのか、僕自身も台本を読みながら、毎回驚かされています」と話している。公安刑事・新庄は敵なのか、味方なのか。今後、考察合戦がさらに過熱しそうだ。