映画「砂の器」の名子役、アメ車カスタムの社長に…ドラマ&映画でカーアクション担当
数多く映像化された松本清張作品の中でも、「傑作」とほまれ高いのが、名匠・野村芳太郎監督による映画「砂の器」(1974)だ。迷宮入り寸前の殺人事件を捜査する2人の刑事(丹波哲郎、森田健作)が全国を奔走し、天才音楽家(加藤剛)の隠された“宿命”を探り当てる……というストーリー。主人公の少年時代を演じたのが、春田和秀さん(54)だ。15歳の時に子役を引退し、現在は自動車関連の会社を経営している。最近まで子役時代の思い出を封印してきたが、再び映画の仕事に携わっているという。その仕事とは……。
春田和秀さんインタビュー
数多く映像化された松本清張作品の中でも、「傑作」とほまれ高いのが、名匠・野村芳太郎監督による映画「砂の器」(1974)だ。迷宮入り寸前の殺人事件を捜査する2人の刑事(丹波哲郎、森田健作)が全国を奔走し、天才音楽家(加藤剛)の隠された“宿命”を探り当てる……というストーリー。主人公の少年時代を演じたのが、春田和秀さん(54)だ。15歳の時に子役を引退し、現在は自動車関連の会社を経営している。最近まで子役時代の思い出を封印してきたが、再び映画の仕事に携わっているという。その仕事とは……。
――春田さんは映画評論家で映画監督の樋口尚文さんの著書「『昭和』の子役」でのインタビューを機に自身の過去の封印を解かれました。「砂の器」のシネマコンサートにも立ち会われましたね。
「それまで家族にも子役時代のことを一切話してこなかったのですが、樋口監督のお計らいがあって、自分でも楽になりました。シネマコンサートにも息子が一緒に行くようになり、自分がしてきたことも分かってもらえました。まだ不思議な感覚ですけども」
――今はアメリカ製の自動車をカスタムする会社を経営されていますが、どういう経緯だったのですか。
「最初にタイヤメーカーのダンロップに就職しました。いろんな車を見させて頂いたり、レースに関わる機会があり、車自体に興味を持ちました。そんな中、とある方から、アメリカン・カスタムを紹介していただき、魅了されました。常識にとらわれない、自由さを全面的にアピールしてくる姿にすっかり溶け込んでしまったのです」
――今はコロナ禍ですが、お仕事に影響はありますか。
「おかげさまで大きな影響は出ていません。趣味を愛するお客様が多いので、その趣味が皆さんのその心を支えているからなんだと思います。私としては、その方たちを支え、元気が出るような対応をさせていただきたいと思っています」
――これまでは映画から遠いお仕事をされていたわけですが、最近、WOWOWのドラマ(5月24日放送スタート)と映画版が近日公開される「太陽は動かない」で車両部門を担当されたと伺いました。
「ここ3、4年前から、映画やドラマで劇用車を提供するお仕事をさせていただいております。こういう流れで、再び映画の仕事につくというところは本当に意外。びっくりしています。今回は以前よりも、もっと深い関わり合いをさせていただいたんです」