「熱量は原作やアニメに負けない」 ペダステ主演が明かす体力の極限「気持ちをハンドルに」

俳優の島村龍乃介が舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1(天王洲 銀河劇場で8月4日開幕)で主演する。大人気コミックの舞台化は、昨年、シリーズ10周年を迎えた。通称、『ペダステ』と呼ばれ、“2.5次元舞台”の中でも、圧倒的な人気を誇る同作。島村に意気込みを聞いた。

インタビューに応じた島村龍乃介【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた島村龍乃介【写真:ENCOUNT編集部】

島村龍乃介インタビュー、舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1が8月4日開幕

 俳優の島村龍乃介が舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1(天王洲 銀河劇場で8月4日開幕)で主演する。大人気コミックの舞台化は、昨年、シリーズ10周年を迎えた。通称、『ペダステ』と呼ばれ、“2.5次元舞台”の中でも、圧倒的な人気を誇る同作。島村に意気込みを聞いた。(取材・文=中村智弘)

 ロードレースという自転車競技がテーマの『弱虫ペダル』。2008年に『週刊少年チャンピオン』で連載されると、瞬く間に大人気漫画に。12年に舞台化され、その後、テレビアニメ化、劇場版も公開された。

 島村が演じるのは主人公・小野田坂道。孤独なオタク少年だが、ふとしたきっかけで高校の自転車競技部に入り、仲間や先輩たちとインターハイ優勝を目指す。初舞台で初主演となった1年前の舞台では、主人公が自転車競技部に入るまでを演じた。今回はインターハイでの活躍を演じる。

「インターハイの場面は、『弱虫ペダル』の中でも一番盛り上がるところ。稽古場でも、みんなすごい熱量で演じています。舞台では生身の人間が走っているので、汗も熱量も“リアル”に伝えられればと思っています。(主人公・小野田坂道は)すごく素直で、真っすぐな子。決めたらそれを最後までやり遂げる姿勢はすごい。僕が感じ取ったことを舞台上で、お客さんに伝えられたらなと思います」

 舞台では、一本のハンドルと俳優によるマイムで、自転車レースを表現している。原作では主人公や同級生、先輩、ライバルたちが体力の極限まで戦う姿を描いているが、それは舞台でも同じだ。

「言葉で表現するのが難しいですが、気持ちをハンドルに乗せるイメージです。 体力的にもギリギリで、限界超えていると言ってもいい。頭に酸素が回らなくなるんです。今、自分がどういう状況に置かれてるか、考える余裕すらない。 考えるよりも気持ちをバーンと前面に出した方が、その熱量が届くのかなと思っています」

舞台『弱虫ペダル』に主演する島村龍乃介【写真:ENCOUNT編集部】
舞台『弱虫ペダル』に主演する島村龍乃介【写真:ENCOUNT編集部】

小学時代はサッカーチーム所属 自宅からグラウンドまで自転車で往復

 小学生時代は地元・大阪のサッカーチームに所属。サイドバックとして活躍した。この時、自宅からグランドがある河川敷まで、毎日、自転車で往復した。片道30分ほどだ。

「毎日自転車を漕いでいたという意味では、主人公と重なる部分はあるのかなと思います。時々、ロードバイクが欲しくなるんです。前後に合わせて十数個のギアがあって、組み合わせが何通りもある。平坦な場所と坂道では、ハンドルの持つ位置も変わります。(ロードレースは)すごく繊細で奥が深い競技だと思います」

 今回の舞台は自身が主演で、“座長”としての役目もあるが、「周囲に盛り上げてもらって、自分はそこに混ざる感じです」と笑う。1年前と同じ共演者らとは、より“絆”が深まっているという。

「大人が真剣にやるのって本当にかっこいいなって思うんです。その熱量は、原作やアニメにも負けない自信があります。あとは、みなさんにぜひ観に来てほしいです。応援があるからこそ、最後まで走り切れるんです。それぐらい心を折られるというか、メンタル的にもきついところがある。劇場に来ていただけるだけで、僕らの力になるんです」

□島村龍乃介(しまむら・りゅうのすけ)2002年8月7日、大阪府出身。2019年、ドラマ『TWO WEEKS』で俳優デビュー。22年7月、舞台『弱虫ペダル』The Cadence!で初舞台、初主演。主な出演作にドラマ『日本沈没-希望のひと-』、『青春シンデレラ』『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』、Hulu『瑠璃とカラス』など。

<公演情報>
舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1
2023年8月4日(金)~8月13日(日) 天王洲 銀河劇場
公式HP:https://www.marv.jp/special/pedal/
公式Twitter:https://twitter.com/y_pedalstage

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