eスポーツスクールで「ただうまいだけではない」人間力も育成 コナミ新設拠点の背景
コナミホールディングス株式会社は12日、千葉・幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ2019で、新拠点として建設を進めている「コナミクリエイティブセンター銀座」に、eスポーツの複合施設を開設することを発表した。eスポーツ大会の中継・配信スタジオ、プロ選手や実況解説、運営企画といった人材を育成するスクール、体験型ショールームを併設。来年初頭のオープンを予定し、海外にも開かれた日本のeスポーツ産業の本拠地を目指す考えだ。
「コナミクリエイティブセンター銀座」にeスポーツ複合施設 来年初頭にオープンへ
コナミホールディングス株式会社は12日、千葉・幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ2019で、新拠点として建設を進めている「コナミクリエイティブセンター銀座」に、eスポーツの複合施設を開設することを発表した。eスポーツ大会の中継・配信スタジオ、プロ選手や実況解説、運営企画といった人材を育成するスクール、体験型ショールームを併設。来年初頭のオープンを予定し、海外にも開かれた日本のeスポーツ産業の本拠地を目指す考えだ。
スタジオ「esports 銀座 studio」は、テレビ局のような中継・配信ができる設備を整備。横10メートル、縦6メートルの大型ビジョンを配置する。多言語配信が可能で、ライブ映像へのCG合成などの設備を導入。eスポーツ大会に限らず、音楽や演劇、銀座の土地らしい「歌舞伎」といったさまざまなエンターテインメント会場への活用を見込む。
eスポーツに関連する人材育成を担うスクール「esports 銀座 school」は、選手やストリーマー(動画配信者)、プランナーやプロeスポーツチームのマネジメントなどの職業を目指すことができる。昼間の授業に加え、社会人も学べるよう夜間は塾型授業を実施。バリアフリーにも対応する。カリキュラムには、海外大会を想定した英会話やビジネスマナーなどの習得を盛り込む。お笑い芸人からしゃべる技術を直接学ぶといったユニークな授業も計画しているという。
ショールーム「esports 銀座 store」は eスポーツ専門のストアで、ゲーミングPCや周辺機器、配信機器などを取り扱う。
発表会では、プロのeスポーツ選手やチームのオーナーらが登壇。トークイベントが行われ、登壇者からは「(収入面で)ただゲームがうまいだけでは難しい。具体的にどう稼ぐかが課題」、「選手として身に付けたいスキルは交渉力と英語力」「日本選手が世界大会で力を発揮できない要因は、練習の時の実力を本番で発揮できないこと。メンタル面でオフライン会場慣れをしていない。日本人ゲーマーにも普段からオフライン会場でやる環境があれば、世界で活躍する選手が増えると思う」などといった意見が出た。
スクールの大田良彦校長は「自分をプロとしてどう見せていくのか、配信がどうなのかといった踏み込んだ授業。(選手として)一瞬だけ輝くのではなく、ずっと輝けるようなキャリアプランの授業についても考えていく」と話した。