井岡一翔、体重超過で王座剥奪のフランコ撃破で男泣き 3-0判定で王座返り咲き
プロボクシングのWBA世界スーパーフライ級(52.1キロ以下)タイトルマッチが24日、東京・大田区総合体育館で行われ、前WBO王者の挑戦者・井岡一翔(志成)が前王者ジョシュア・フランコ(米国)とのダイレクトリマッチに3-0(115-113、116-112×2)の判定で勝利。再びベルトを巻いた。
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プロボクシングのWBA世界スーパーフライ級(52.1キロ以下)タイトルマッチが24日、東京・大田区総合体育館で行われ、前WBO王者の挑戦者・井岡一翔(志成)が前王者ジョシュア・フランコ(米国)とのダイレクトリマッチに3-0(115-113、116-112×2)の判定で勝利。再びベルトを巻いた。
井岡には声援が、フランコにはブーイングが飛ぶ異様な雰囲気の中でのゴング。1R、序盤はガードを固める井岡に対し、フランコが手数を多く出す展開となったが、終盤には井岡も有効打を当て、場内が大いに盛り上がった。
序盤から中盤にかけて井岡のボディーが効果的にヒットする。嫌がるフランコを井岡が追撃。5Rにはフランコの全身を迎え撃つ井岡。ヒッティングにより、フランコは右目の上から出血した。井岡は左フックの連打で着実に相手にダメージを与えていく。フランコの顔面は血に染まっていった。
終盤までフランコの手数は落ちなかったが、有効打で上回ったのは井岡。最終Rまで動きは落ちず、終了のゴングが鳴るとコーナーポストを駆け上り勝利を確信した。判定の結果、ジャッジ3者が井岡を支持した。
前日計量ではフランコが2.9キロオーバー。王座がはく奪され、空位となっていた。フランコはこの日の午前中に当日計量に臨み、設定された130ポンド(約59キロ)のリミットを下回る58.0キロでクリア。世界戦の開催が決まっていた。井岡が勝てば新王者となるが、ドロー、フランコが勝利した場合は王座は空位となる。
両者は昨年大みそかにWBA・WBO世界スーパーフライ級王座統一戦で対戦。フルラウンド戦った末、ドローとなっていた。その後に井岡はWBO王座を返上。ダイレクトリマッチが実現した。
井岡を巡っては、JBCが昨年大みそかの2団体王座統一戦の際に行った尿検査の検体を1月に調べたところ、微量の大麻成分を検出したと21日に発表。濃度が世界ドーピング防止機構(WADA)の基準を超えるものではなかったため、この日の試合は予定通り開催される事になっていた。これに対し、井岡は23日の公式記者会見で「全くウソはなく、正々堂々と戦っている」などと潔白を訴えていた。
34歳の井岡は日本人唯一の世界4階級制覇を達成。戦績は30勝(15KO)2敗1分。27歳のフランコは18勝(8勝)2敗3分1無効試合。
試合後、リング上で井岡は「諦めずに今日まで色々なことがありましたけど、色々な皆さんの支えのおかげでチャンピオンになることができました。ありがとうございます! 未来の子どもたちにこうして報われる姿に見せたかった。本当に今日はボクシングしていてよかったです」と思いを伝えた。目に涙を浮かべるシーンもあった。