日本人初UFC王者に最も近い存在 23歳の“超新星”平良達郎の覚悟「ベルト獲るためここにきた」
MMAデビューから13連勝中の“超新星”平良達郎(Theパラエストラ沖縄)が24日(日本時間25日)、米格闘技イベント「UFC Fight Night: Emmett vs. Topuria」でクレイドソン・ホドリゲス(ブラジル)と対戦する。UFCデビューから快進撃を続ける23歳が、ENCOUNTの取材に応じ、「2024年にはUFCのベルトを巻きたい」と誓った。
日本時間25日にUFC4戦目
MMAデビューから13連勝中の“超新星”平良達郎(Theパラエストラ沖縄)が24日(日本時間25日)、米格闘技イベント「UFC Fight Night: Emmett vs. Topuria」でクレイドソン・ホドリゲス(ブラジル)と対戦する。UFCデビューから快進撃を続ける23歳が、ENCOUNTの取材に応じ、「2024年にはUFCのベルトを巻きたい」と誓った。
今、UFCのベルトに最も近い日本人だ。2022年4月にUFCデビューするや3連勝。ここ2試合は一本勝ちを収め、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトも受賞している。伸び盛りの23歳は、この試合で勝てばランキング入りも見えている。
平良が取材に応じてくれたのは本番4日前。「減量もうまくいきましたし、水抜きに備えて体重も絞っている。絶好調です」と白い歯をのぞかせた。
対戦するホドリゲスは昨年5月にUFCデビューし1勝1敗の27歳。ブックメーカーのオッズでは平良が有利とみられているが、「怖い部分もある。最初のペース争いで主導権を持っていかれないようにしたい。。効いたと思ったら、畳みかけて来たり、きっかけを作ったら火をつけるのがうまい選手」と表現しながら警戒。「3R通してしっかりと組み立てたい。グラウンドでは僕の時間になると思う。組んで極め切れなかったときに立たれないように集中して。1Rでのフィニッシュも狙いつつ、2R、3Rとなっても戦えるスタミナにも自信があります」と冷静に試合のイメージを固めている。
日本では今、フライ級が大きな盛り上がりを見せている。20歳の鶴屋怜がRoad to UFCの1回戦を突破。プロデビューからの連勝を7とした。7月30日の「超RIZIN.2」では堀口恭司と新龍誠がベラトールのフライ級王座を激突する。
その中でもトップの舞台で戦う平良は、「同じ階級にいるので気になりますし、堀口選手はずっと見てきて、憧れの選手、雲の上の選手ではあったんですが、今はそういう選手を超えていかないといけない。自分はUFCのベルトを目指しているので」と力を込めた。
さらに「来年ですね。2024年にはベルトを巻きたいと思っている。来年には必ず巻きたい」。日本人初のUFC王者は、本人の視界にはっきりと入っている。
そのためにも、「試合の経験はもっともっと必要だと思う。ここから対戦相手も強くなってくる。競り勝てるように、心技体整えないといけない。もっと試合をこなしたい。今年、来年とハイペースで試合をしたいなと。チャンピオンになるためには必要なことです」とキャリアが必要だと自覚している。
鈴木千裕とのスパーは「自分にとっても重要な時間」
一方で強いこだわりもある。UFC参戦後も沖縄に拠点を置き続ける平良。その理由を問うと、「単純に沖縄が好きですし、この環境が自分の中でベストだと思っている。そこからベルトを獲れることも証明します。生まれ育った沖縄にベルトを持って帰るのが夢です」と目を輝かせた。
渡米前には、RIZINフェザー級タイトルマッチでクレベル・コイケに臨む鈴木千裕とのスパーでタップを奪ったことも話題になった。
「沖縄でほかのジムの選手と交流、練習ができるのも貴重ですし、鈴木君がきてくれた2週間は自分の試合にとっても重要な時間になりました。(鈴木の試合が)僕の試合の前にあるので、ベルトを獲ってくれると信じている。パワーをもらって僕も勢いに乗っていきたいなと」と同学年ファイターの存在も刺激に変えている。
来年、UFC王者になるという夢を叶えるために止まることは許されない。「修斗のチャンピオンになったときからUFCのチャンピオンになりたいと思ってやってきた。ベルトを獲るためにここにきた。一戦一戦勝つことはもちろんですが、ベルトに絡んでくると思わせるような試合をしたいです」。沖縄が生んだ怪物が、ベルトへの最短距離を駆け抜ける。