コロナ禍の悲劇に善意の救い 米の17歳少女に寄付「280万円」、アイス店で客の暴言受けて辞めたが…
米国で、新型コロナウイルスの影響を受け、ようやく営業再開にこぎつけたアイスクリーム店で、客の暴言によって17歳の女性が店を辞めるというショッキングなニュースが駆け巡った。元店員の女性はオーナーの粋な計らいもあって、2万6000ドル(約280万円)の寄付を受けることに。秋の大学進学に向けて働いていた罪のない女性に善意が寄せられ、全米の注目を集めている。米テレビ局「WSB-TV」が伝えた。
営業再開にこぎつけたアイスクリーム店 秋の大学進学に向けて働いていた17歳女性店員のストーリー
米国で、新型コロナウイルスの影響を受け、ようやく営業再開にこぎつけたアイスクリーム店で、客の暴言によって17歳の女性が店を辞めるというショッキングなニュースが駆け巡った。元店員の女性はオーナーの粋な計らいもあって、2万6000ドル(約280万円)の寄付を受けることに。秋の大学進学に向けて働いていた罪のない女性に善意が寄せられ、全米の注目を集めている。米テレビ局「WSB-TV」が伝えた。
今季最初の営業日が失礼な客に台無しにされたとオーナーが語ったことで、米マサチューセッツ州のアイスクリーム店が全国的に注目を集めた。「ポーラーケーブ・アイスクリームパーラー」のオーナーであるマーク・ローレンスさんによると、先週の金曜日に営業再開することを決め、事前注文のテイクアウトのみとした。しかし、営業中と知った多くの客が来たことで、手に負えなくなったという。
「次々と暴言が飛ばされていた」――。その暴言は、あろうことか17歳の元店員に向けられたのだ。ローレンスさんはこう振り返る。「うまく回りませんでした。それほど多くの量を素早く提供することができなかったのです。お客様は苛立ち始めました。店の外でのピックアップのみとしたので、駐車場の車の中で待ってもらうことにしていました。車から出てくる人もいて、『指示するな』というようなことを言われ、こちらは『車で待っていただかないと、アイスクリームを提供しません』と言ったりしていました」。
その日に最悪の1日を送ることになってしまったのは、最も若い17歳の元店員だった。ローレンスさんは「7、8週間檻に閉じ込めた動物を外に出したかのようでした。一番攻撃しやすい人を標的にしたのです。この可哀そうな17歳の少女に向けられました」と悲し気に語る。その女性はそのシフト後に礼儀正しく辞めた。
胸が痛む出来事が起こったが、ローレンスさんは店の営業を続けることを決め、現在はオンラインの事前注文システムを利用している。
不憫に思ったローレンスさんがネットサイト「GoFundMe」で元店員への寄付を募ったところ、今週火曜日の朝までに2万6000ドルを超える金額が集まった。ローレンスさんによると、女性は3年間働いていて、秋からの大学進学に向けてお金を稼ぐため、今夏も働く予定だった。コロナ禍による人々のすさんだ気持ちによって残念なことが起きたが、善意が集まったことは救いといえるだろう。
GoFundMeの寄付ページは、「ポーラーケーブ・アイスクリームパーラーの店員が苛立ったお客様から暴言を受け、営業再開日に辞めました。彼女は17歳の少女で、3年間ここで働いてくれ、最も勤勉で優しい店員の1人であり、多くの常連さんに好かれていました。彼女は秋の大学進学に向けて、できるだけ稼ぎたいと考えていました。
今年最初の営業日となった金曜日、彼女は酷い暴言を受けました。それにも関わらず、彼女は閉店まで働き、辞めました。なぜもっと早く言わなかったのか聞いたところ、彼女は私やお客さんを困らせたくなかったからだと言いました。
彼女を支援できないかという電話やメッセージがたくさん来ました。ある親切な紳士は彼女が戻ってくるか、新しい仕事が見つかるまで給与を支払うと申し出てくれました。
こうした申し出を受け、これを始めるべきだと思いました。どれほど少額でも全ての寄付が助けになります。全額、彼女の大学費用に当てれらます」と説明している。