堀江貴文氏“人件費ゼロ”のバスケチーム設立で新ビジョン「複数の仕事をかけ持ちする生き方も面白い」

実業家の堀江貴文氏がオーナー・アドバイザーを務める3人制バスケットボール「3×3」のプロチーム「HIU ZEROCKETS.EXE」のチーム設立記者発表会が12日、オンライン形式で行われた。選手集めから運営までオンラインを中心に取り組む画期的なチームづくりを進め、チーム運営は堀江氏が主宰するオンラインサロンの有志がボランティアで参加。「人件費ゼロのチーム」を掲げており、堀江氏は「実験的なこれまでになかったような運営形態も可能。多種多様で、副業というよりは複数の仕事をかけ持ちしている生き方も面白い」と新たなビジョンを語った。

3人制バスケットボールのプロチーム「HIU ZEROCKETS.EXE」のチーム設立オンライン発表会に参加した堀江貴文氏ら(HIU ZEROCKETS.EXE提供)
3人制バスケットボールのプロチーム「HIU ZEROCKETS.EXE」のチーム設立オンライン発表会に参加した堀江貴文氏ら(HIU ZEROCKETS.EXE提供)

堀江貴文氏が携わる3人制バスケのプロチーム「HIU ZEROCKETS.EXE」 異例の「無観客試合のオンライン配信」検討へ

 実業家の堀江貴文氏がオーナー・アドバイザーを務める3人制バスケットボール「3×3」のプロチーム「HIU ZEROCKETS.EXE」のチーム設立記者発表会が12日、オンライン形式で行われた。選手集めから運営までオンラインを中心に取り組む画期的なチームづくりを進め、チーム運営は堀江氏が主宰するオンラインサロンの有志がボランティアで参加。「人件費ゼロのチーム」を掲げており、堀江氏は「実験的なこれまでになかったような運営形態も可能。多種多様で、副業というよりは複数の仕事をかけ持ちしている生き方も面白い」と新たなビジョンを語った。

 今年2月に始動したチームは、日本のトップリーグ「3×3.EXE PREMIER」に今季から新規参入を果たした。堀江氏の出身地である福岡県の県庁所在地・福岡市と東京都港区のダブルフランチャイズだ。3人制バスケは、コンパクトな競技施設・試合運営で展開できることで普及が広がり、来年に開催される東京五輪で新種目に採用された。

 チームの大きな特徴は、「人件費ゼロのチーム」だ。スタッフは、堀江氏が主宰するオンラインサロン「HIU(堀江貴文イノベーション大学校)」の会員で有志36人で構成。ファンクラブ設営、SNSのプロモーション、選手のマネジメント、会計・法務などの部門に分かれ、オンライン上のやり取りを中心に運営を進めている。チームのオーナー企業である「ワッショイエンタテイメント株式会社」の代表を務める柏井茂達氏は会見で、「すべてボランティア、私自身もボランティアです。本業としては携わっておらず、隙間時間でタスクを分割しています。人件費が発生しないため、コンパクトに円滑にできる。いちバスケファンがオーナーになれること。その先駆けとなれたらと思います」と説明した。

 一方で、商業施設やイベント会場を中心に試合開催を行っているリーグ「3×3.EXE PREMIER」は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今季の開幕を含めた5、6月の試合が延期となった。厳しい船出となったが、「絶対にあきらめない強い気持ちでやっていく」と柏井氏。チームの練習は現在は休止中だが、オンラインでのファン交流会や堀江氏も参加のオンライン対談といったファンクラブイベントを企画していくという。

「HIU ZEROCKETS.EXE」オンライン会見で発言する堀江貴文氏
「HIU ZEROCKETS.EXE」オンライン会見で発言する堀江貴文氏

 ここで、気になる発言が堀江氏から飛び出した。「いまは不利な状況に立たされていますが、無観客でのオンラインで人を集めるツールになる可能性もなくはない。そういったところで、参画できればと思っています」と、今後の構想をぶち上げたのだ。
 
 3×3競技のオンラインによる無観客試合の配信は、異例の取り組みといえる。柏井氏は「無観客試合については、リーグ・メディアと調整しながら企画を進めています。1チームの主催でどのようになるか見どころだと思います。こうした中で時代を引っ張って行けるように頑張っていきたいです」と、関係各所と検討中であることを明かした。

 会見では、ボーダレス・ジェンダーフリーを活動理念に据えるエンターテインメントチーム「Astronauts(アストロノーツ)」がスタジオ中継をつないで、5人がパフォーマンスを披露。また、福岡や岡山の現地スタッフも所属し、帯同の形式ではなく“迎え入れ型”のトレーナーチームも紹介された。選手たちも意気込みを述べた。

 斬新に時代を切り開いていく新たなバスケチーム。堀江氏は、オンラインサロンのメンバーが中心の運営について、「僕は最初にやろうよと言っただけ。サロンメンバーを中心に面白いことを考えてくれると思います」と期待を寄せた。そのうえで、スポーツチームの在り方についても言及し、「これまでのスポーツチームの在り方を、より民主化したという形。BリーグやJリーグを見ていると、これまでのスポーツ運営には運営会社とサポーターの間にはやっぱりちょっと距離があると思う。3×3のチームであれば、比較的小規模の予算で運営できる。実験的なこれまでになかったような運営形態も可能」と強調した。

 そのうえで、コロナ禍によってリモートワークの加速化など働き方が変化していることにも触れた。堀江氏は「それこそ、新型コロナウイルスでみんなリモートワーク、ステイホームになっている。これまで会社に当たり前のように通って、なにか仕事をしているフリをして、お金をもらって生きてきたと思いますが、そういう生き方に疑問や不安を感じている人も多いと思うんです。そういった人たちが、3×3のチームをバスケチームを運営できる。しかも片手間でやっている人たちばかり。それは選手も含めて、ほかに仕事を持っている選手もいたり、Bリーグのチームに所属している選手たちばかりです」と話した。

 さらに、「多種多様な、副業というよりは複数の仕事をかけ持ちしている生き方も面白いなと思います。それが3人制バスケだとやりやすい。なぜなら、ハーフコートでできる。登録人数も限られている。ミニマムな運営なので実験しやすいと思う。そういったところがいいのではと思います」として今後の展望を示した。

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