NHKは23日、来年の大河ドラマ『光る君へ』の新たな出演者を発表し、俳優・三浦翔平が藤原伊周（ふじわらのこれちか）を演じるとした。藤原伊周は道隆の嫡男。才色兼備の自信家の青年。若くして、父の引き立てによりスピード出世を果たす。父亡き後は、妹の定子への一条天皇の寵愛を頼りに、道長と火花を散らすライバルとなる。

　三浦は演じる人物の印象と意気込みについて「伊周は、直情的な一面や、人に取り入ることが苦手な不器用な部分もあり、光源氏とはよもやと言われるような貴公子ではありますが、どこか人間的な弱さがあるような印象です。道長たちとの政権抗争に身を投じ、追い込まれていく様をどのように演じていくか、大石先生の描く伊周をしっかりイメージして演じていきたいと思います」とコメントを寄せた。

　大河ドラマ出演歴・思い出なども紹介。

「大河ドラマ出演は初めてです。古くから歴史があり、非常に丁寧に作り上げている印象です。中でも学生のときに見た『新選組！』がすごく記憶に残っております」

　約1000年前の華やかな京都を舞台に演じることについては「セットはもちろん楽しみです。また、平安時代と現代との違いがどのくらいあるのか、逆に、現代と同じようなところはあるのか、同じ人類でも、1000年もの時をへるとどのように変わっていくのか全てが楽しみです」と言及した。

　古都京都の印象や思い出もコメントした。

「初めて京都に訪れたのは、学生のころでしたが、20代前半の時にお寺めぐりをすることがありさまざまなところに行きました。関西での撮影でオフがある際は必ず京都に行きます。歴史を感じる街並みだったり、美味しいご飯もたくさんあったり大好きです」

　作品は平安中期に、のちに世界最古の長編小説といわれる『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描く。武家台頭の時代の前にきらびやかな平安貴族の世界と懸命に生きて書いて愛した女性の一生の物語。紫式部を吉高由里子が演じ、藤原道長を柄本佑が演じる。脚本は大石静さんが担当する。