アントニオ猪木氏 妻・田鶴子さんの”遺言”で今後の不安解消へ
元プロレスラーで前参院議員のアントニオ猪木氏が2日、都内で行われたモンテローザの会見に登場した。猪木氏は同社が開催する「ラグビー応援!元気ですかー!!」キャンペーン企画に参加。全国1500店で、コラボメニュー「最強のスクラム 闘魂バックリブ」が販売される。
妻の死後、初のイベントで「元気ですかー!」
元プロレスラーで前参院議員のアントニオ猪木氏が2日、都内で行われたモンテローザの会見に登場した。猪木氏は同社が開催する「ラグビー応援!元気ですかー!!」キャンペーン企画に参加。全国1500店で、コラボメニュー「最強のスクラム 闘魂バックリブ」が販売される。
猪木氏は8月27日に妻・田鶴子さんを亡くしたばかり。それでも、登場後の第一声は「元気ですかー!」とおなじみのセリフを決めるなど、気丈に振舞った。しかし、すかさず「ちょっと元気がない」と小声でつぶやき、訃報のショックを隠せない様子だった。
そして、自ら田鶴子さんの死に言及。居酒屋に行く機会があるか問われた猪木氏は「失恋した時ですね。最近は失恋じゃなく、先に旅立たれてしまったというね……」と自虐気味にトーク。
今回の仕事は田鶴子さんが窓口になって進めた仕事だった。猪木氏は「(田鶴子さんは)いろいろマネジメントやってましたので。そういう自分がやった仕事を見届けるまでは、と最後まで頑張った」と話し、懸命な闘病生活を続けた田鶴子さんの労をねぎらった。自身も同時に入院していたことを明かし「実は一緒に入院をしておいしいものを一切食べていない。この匂いをかぎながら早く食べたい」と笑顔に。そのバックリブの試食では「食べやすくて味は最高。これ、人気出ますよ」と舌鼓を打ち、ビールまで豪快に飲み干した。
最後は元気な一面もアピールした猪木氏だが、気になるのは今後の生活だ。「ズッコさん」と呼ばれて誰からも愛された田鶴子さんは、妻として猪木氏の身の回りの世話を1人で引き受ける貴重な存在だった。
田鶴子さんが先に旅立ち、残された猪木氏の世話を誰がみるのか、周囲も気にかけている。掃除、洗濯、炊事などの家事のほか、糖尿病などの持病も抱えており、1人ですべてをこなすのは困難とされる。
残された猪木氏 身の回りの世話を誰がするのか
だが、田鶴子さんはそんな状況も見抜いていたようだ。
「ズッコさんが亡くなる前に、猪木さんについてのいろいろなことをある程度、教えている人がいる。ズッコさんの秘書みたいな人。それを聞いて、オレも『だったら良かった』と安心した。ズッコさんがその人を信用して、猪木さんのことを全部託した。自分のことを悟っていたんじゃない。こういう状況だから、こうなった時にはこうしてよって」(関係者)
自らの死期を悟っていた田鶴子さんは、不測の事態に備え、“後継者”となる人物を見定め、自身がこなしてきた仕事の方法を“遺言”として伝えていたというのだ。
一方で、猪木氏を巡っては、米国への移住も浮上している。ロサンゼルスには2番目の妻で女優の倍賞美津子との間に授かった娘の寛子さんがいる。「オレは反対に猪木さんが向こうに行っちゃうような気がする。そこで寛子ちゃんが猪木さんのケアをする。一番、それが望ましい。猪木さん自身も安心。猪木さんもロス好きだからね」(同)
田鶴子さんが身の回りの世話を託した人物がいるとはいえ、24時間、生活を共にできるわけではない。猪木氏は7月の参院選に出馬せず、議員バッジを外した。一般人に戻り、今後はタレント活動を続けるため、事務所を構える構想もあるという。しかし、もともと「日本」というくくりにこだわる人ではないだけに、米国を拠点にする可能性も現実味を帯びてくる。
いずれにせよ、猪木氏は悲しみの淵から立ち上がろうとしている。