俳優の伊藤健太郎が13日、都内で行われた映画『静かなるドン』（12日公開）前編公開記念舞台あいさつに出席した。当日は共演者の本宮泰風、筧美和子、三宅弘城、坪倉由幸と山口健人監督も登壇。撮影裏話などを明かしていた。

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　まず、主演を担当した伊藤は「僕は見ていた世代ではないんですけど、それでも名前を一度は聞いたことがあるような作品。お話をいただいたときはすごくうれしかったですね。笑いが絶えない現場というか、スタッフの方々も面白い人たちが多くて、ずっと笑っていた記憶がありますね」と撮影を振り返った。

　同作では三宅と坪倉がコメディー面を担当。坪倉は「僕は笑いしかできないんでね」と気取って見せるも、「監督が細かめに指示をしていただいたうえで『適当にやってくれ』と言われたので、やりやすかったです。なにより、現場で伊藤さんが笑ってくれるのがすごくうれしくて。伊藤さんの笑顔を作るために頑張りました」と真剣な表情で語った。加えて伊藤は「本番中もこらえるのが大変なくらい面白くしていただいたので、スクリーンで見るのは楽しみだったので、皆さんも笑っていただけるのではないかなと思います」と2人のやりとりに太鼓判を押した。

　撮影現場では伊藤と監督の仲の良さが目立っていたようで、伊藤は「おそろいのタンブラーをプレゼントしましたよ」と切り出すと、山口監督は「モニターを見ていたら、後ろからすっと出してくれたんですよ。新しいタイプのタンブラーだったみたいで、開けたらビチャビチャになってしまったんです」とエピソードを明かした。横から本宮が「自由恋愛なので、僕は仕事をきっちりしてくれれば、容認します」とクールなコメントを残し、会場を沸かせた。

　最後に伊藤は「違う誰かがやっていたとしたら、すごい嫉妬してしまうだろうなというくらい、僕自身も大好きな作品が出来上がったと思っています。今の時代に必要な要素や刺さるセリフもあります。皆さまのお力があれば、もしかしたらまた舞台あいさつする形で皆さまとお会いできるかもしれないので、いろんな力を駆使して広めていただければと思います」とアピールした。

　同作は新田たつおによる同名漫画の映画化。ヤクザ嫌いの暴力団総長・近藤静也（伊藤）が昼はカタギ、夜はヤクザとして二重生活を送りながら、さまざまな問題に立ち向かっていく姿を描く。前・後編各1週間連続上映。プロデュースを担当した本宮は「若いときから見ていた作品なので、プレッシャーはあったんですけど、皆で知恵を出し合ってつくりました」と自信に満ちた表情で語った。