ネットでバズったフクロウの“歳の差恋愛” 生後9か月オスの必死のアプローチに「尊い」「素敵」の声
美しい飾り羽を持つクジャクのオスは、その羽を広げてメスに求愛。国の特別天然記念物のタンチョウは、恋の季節を迎えると向かい合って求愛ダンスをすることで知られている。SNSではめったに見ることができないフクロウの求愛行動を撮影した動画が話題になっている。投稿したふくろうカフェのスタッフに聞いた。
人間の男性も自分の毛を抜いてアピールしてとの声も
美しい飾り羽を持つクジャクのオスは、その羽を広げてメスに求愛。国の特別天然記念物のタンチョウは、恋の季節を迎えると向かい合って求愛ダンスをすることで知られている。SNSではめったに見ることができないフクロウの求愛行動を撮影した動画が話題になっている。投稿したふくろうカフェのスタッフに聞いた。
2016年8月に、群馬・高崎市にオープンした「フクロウカフェ楽園」は、フクロウの繁殖を意識し展示・販売をしているお店。注目された動画には、スピックスコノハズクの求愛行動が収められている。羽をくわえているナツくんは、昨年7月に同施設で誕生したオス。5歳になるメスのクルミちゃんに、自分の羽を渡そうと奮起している。
「フクロウは繁殖期になるとパートナーに対して羽根をプレゼントすることがあります。これは、自分の美しさを示すことで相手に自分の魅力をアピールし繁殖のためのパートナーを引き付けるための行動と考えられます」という説明と共に配信された34秒の動画。初めての告白にナツくんは必死だ。年上のクルミちゃんは、ナツくんを受け入れようとするが、空回りしてしまう。うまく羽を渡すことができないナツくんに、クルミちゃんは「仕方ないわね」という表情を見せている。
ナツくんにとっては苦い結果になった、“大人の女性”へのアプローチ。愛らしい2羽の様子には、「尊い」「素敵」などの感想と共に、6万件のいいねが集まった。羽を渡せなかったナツくんには「これもしかして振られてる」と同情の声も。また気になる相手からの反応が分かりづらいのか、「人間の男性も自分の髪の毛を抜いてアピールすれば良いのに」など強烈な感想もあった。
同アカウントでは、最初に動画を投稿した3日後に、見事羽を渡すことができた動画も配信。目にした人をやきもきさせたナツくんには「見事、気持ちが伝わりましたね」「成功おめでとう」などの声が寄せられた。3.5万件のいいねを集めた1分31秒の映像では、うれしそうなナツくんと、ナツくんに寄り添うクルミちゃんの仲むつまじい姿を見ることができる。
スタッフによると、スピックスコノハズクは1~2歳の時期に、オスからメスへ羽を贈ることで求愛行動をとることが一般的だという。「フクロウの鳴き声には意味があり、今回はオスの鳴き声の変化から推察し動画撮影を行いました。ナツくんの場合、生後9か月なので早い例だと考えております」と説明してくれた。
羽を贈る理由については「通常はパートナーやポテンシャルなパートナーにアピールするための繁殖行動の一部として行われます。鳥の羽根は、美しく色鮮やかで、輝きや柔らかさを示すための良い指標です。そのため羽根を贈ることは、相手に自分の魅力を示すことで、パートナーを引き付けるための手段として機能することがあります。
羽根をプレゼントすることは、パートナーや仲間との社会的な絆を強めるために行われることもあります。鳥たちは、自分たちの羽根を共有することで、互いの信頼関係を深め、グループ内での地位を確立することができます。これらが一般的な鳥が羽根をプレゼントする理由とされていますが、鳥でも種類によっては意味が違いがあり、まだまだ研究されている段階です」と教えてくれた。
通常、一夫一妻制だというフクロウ。 ナツくんはほかのメスからちょっかいを出されることもあるそうだが、流し目がセクシーなクルミちゃんにいちずという。新しい命を授かるなど、今後も様子を届けていきたいと意気込んでいた。