コロナ感染トム・ハンクスが大学の卒業式で感動スピーチ 米メディア絶賛「誰もが泣きたくなる」
オーストラリア滞在中に新型コロナウイルス感染を告白し、話題を呼んだ米俳優のトム・ハンクス。大学の卒業式で「誰もが泣きたくなる」という感動のスピーチを披露し、米メディアで話題を呼んでいる。
米メディアは「誰もが泣きたくなるスピーチ」と絶賛
オーストラリア滞在中に新型コロナウイルス感染を告白し、話題を呼んだ米俳優のトム・ハンクス。大学の卒業式で「誰もが泣きたくなる」という感動のスピーチを披露し、米メディアで話題を呼んでいる。
「トム・ハンクスがオハイオ州の大学の選ばれし卒業生にバーチャルの卒業スピーチを行う」と特集したのは米紙「USAトゥデー」だった。
オーストラリア滞在中に新型コロナに感染したハンクス夫妻。ハリウッドで感染公表に踏み切った最初の大物俳優は無事回復し、米国に戻ったことで話題を呼んでいた。ハンクスはオハイオ州のライト州立大学の演劇・ダンス・映画学部のバーチャル卒業式で感動のスピーチを行ったという。
「おめでとう、選ばれし人々よ(Chosen One)」
元気そうな様子でこう語りかけたハンクス氏。
「なぜ、君たちを選ばれし者と呼んだのか。それは君たちが色々な意味で選ばれたからだ。第一に、指針としてきた気質と規律。君たちの内側の想像力の炎によるもの。そして、願望に突き動かされた推進力。教育、バックグラウンド、意識、記憶、現在進行中の謎こそが、君たち全員にとって大事なことなのですから」
卒業生の個性を尊重するエールを送った後、自身も感染した新型コロナウイルスについても言及した。
「君たちの人生についてこう語ることになるだろう。コロナ以前はこうだった。巨大なパンデミック以前は、とね。他の世代で語られるように、君たちの人生は永遠にコロナ以前として定義されることになるだろう。戦前や、インターネット普及以前、ビヨンセ以前のように。この“以前”という言葉が、君たちに大きな影響を与えることになるだろう」
新型コロナが人類の歴史に大きな影響を与える出来事として後世に語り継がれることになると分析したハンクスは「我々が良きアメリカ人であり続けるならば、我々はウイルスを克服した“その後”を生き続けることになる。大きな犠牲を強いられる事態を君たちは生き抜くことになる。そして、平常化を再始動させる役割を果たすために、これ以上清々しい人材は君たちをおいて、他に存在しない。選ばれし者たちよ」と力説。
最後に「未来は常に不確かなものだ。しかし、君たちの達成を皆で祝福したい。君たちの全ての達成を。今日確かなことが1つある。君たちはこれからも我々を落胆させることはないだろうということだ」と次代を担う才能に、アカデミー賞俳優は優しく語りかけ、名スピーチを締めくくった。
記事では「誰もが泣きたくなるバーチャル卒業式のスピーチをやってのけたのは、もちろんトム・ハンクスだ」と称賛。全世界で350万人以上の感染者と死者24万人を記録している新型コロナの病魔を乗り越えたハンクス氏の名スピーチに、感動の輪が広がっている。