重岡銀次朗、2度目の世界戦でベルト獲得! 兄弟での同日世界王座獲得へ…兄・優大へバトン 試合中には初のビデオ判定も

第6試合ではIBF世界ミニマム級4位・重岡銀次朗(ワタナベ)が、前同級王者で同級3位レネ・マーク・クアルト(フィリピン)に9回KO勝利。IBF世界ミニマム級暫定王座を獲得した。銀次朗は9勝1無効試合。

レネ・マーク・クアルト(左)にKO勝利した重岡銀次朗【写真:荒川祐史】
レネ・マーク・クアルト(左)にKO勝利した重岡銀次朗【写真:荒川祐史】

ABEMAで全試合無料生中継

ボクシング興行「3150FIGHT vol.5」(2023年4月16日、東京・代々木第二体育館=ABEMAで全試合無料生中継)第6試合、IBF世界ミニマム級(47.6キロ以下)暫定王座決定戦

 第6試合ではIBF世界ミニマム級4位・重岡銀次朗(ワタナベ)が、前同級王者で同級3位レネ・マーク・クアルト(フィリピン)に9回KO勝利。IBF世界ミニマム級暫定王座を獲得した。銀次朗は9勝1無効試合。

 サウスポースタイルの銀次朗。1Rから大振りで前に出てくるクアルトに対し、的確にジャブ、ボディーを当てていく。しかし残り30秒を切ったところで右を被弾しダウン。

 2Rには1分過ぎに偶然のバッティングでクアルトの左目付近が腫れ上がる。3R、ペースを取り戻した銀次朗は相手のパンチをかわしながら、ジャブとボディーで主導権を握る。

 中盤も的確なジャブで銀次朗が支配。6Rには強烈な左ボディーで相手の足が止まる。終盤にはクアルトがダウンしたように見えたが、この試合から日本ボクシング史上初めて導入された映像判定(VTS判定)によりバッティングによるものだとされスリップとなった。

 7Rにはロープに詰めてラッシュ。左ボディーで正真正銘のダウンを奪った。8Rも強烈なボディーを立て続けに叩き込む。終盤にはコーナーに詰めるも、バッティングで試合が止まる場面も。

 9Rにもボディーで2度ダウンを奪い、試合を終わらせた。

 23歳の銀次朗にとっては2度目の世界戦。前回は1月6日に同級王者ダニエル・バラダレス(メキシコ)に挑戦するも3回終盤に偶然のバッティングにより、バラダレスが試合続行不可能をアピール。レフェリーが試合終了を告げ、無判定試合となっていた。

 メインイベントのWBC世界ミニマム級暫定王座決定戦では、兄・優大がウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)と対戦。優大が勝てば日本ボクシング界初の兄弟同日世界王座獲得の快挙となる。

 兄弟世界王者は日本では過去に2例。亀田興毅、大毅、和毅の亀田3兄弟と、井上尚弥、拓真の井上兄弟。

次のページへ (2/2) 【写真】クアルトが崩れ落ちたKOシーン
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