野球のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）は20日（日本時間21日）、米マイアミのローンデポ・パークで準決勝が行われ、日本代表がメキシコに逆転サヨナラ勝ち。1点を追う9回に村上宗隆内野手が決着をつける2点適時打を放った。村上への称賛はもちろんのこと、代走で逆転のホームを踏んだ周東佑京外野手の快足ぶりにも賛辞が集まったが、米記者からも拍手が送られている。

　1点を追う9回無死一、二塁。一塁には代走・周東が送られていた。村上の中堅手の頭上を越える打球に周東は快足を飛ばした。一瞬、ライナーバックした二塁走者・大谷に迫ると、打球の行方を見届けて一気に加速。大谷が同点のホームを踏んだ直後には周東も生還していた。

　前を走る大谷を抜かしかけるほどの圧倒的な快足。日本のツイッター上では「周東の足」「#周東は一塁でも得点圏」がトレンド入りしたが、驚いたのは日本人だけではない。

　MLBのデータ解析システム「スタットキャスト」担当のデビッド・アドラー氏は自身のツイッターで「日本代表の一塁から一気にウイニングランを決めたウキョウ・シュウトウのスプリントスピード」と脚光を浴びせ、「秒速30.4フィート（約9メートル）。30フィート/秒以上は、MLBのエリートスピードである」とメジャーでもトップクラスの走力だと認めていた。

　米フォロワーも「テレポートしたような感覚」「彼がスライディングしながら生還するのを見たとき、“どうしてもうあそこにいるんだろう”と思った」などと度肝を抜かれているようだ。