人間の存在を忘れはじめたチンアナゴを助けたい… すみだ水族館が「チンアナゴ顔見せ祭り」開催
新型コロナウイルスの影響により長期休館となっている「すみだ水族館」では、飼育スタッフ以外と出会うことのなくなったいきものたちが、人間のことを忘れはじめているという未曾有の事態が起きている。
自宅にいながらチンアナゴたちに会うことができる!? 初試みで可能性は未知数
新型コロナウイルスの影響により長期休館となっている「すみだ水族館」では、飼育スタッフ以外と出会うことのなくなったいきものたちが、人間のことを忘れはじめているという未曾有の事態が起きている。
飼育員によると、チンアナゴに至っては、スタッフが通りかかってもすぐに砂に潜って隠れてしまう始末……。チンアナゴは本来、非常に繊細で警戒心が強く、すぐに砂の中に潜って隠れてしまう性質。しかし、約300匹がひとつの水槽で暮らすすみだ水族館のチンアナゴたちは人目に触れることが日常なため、人が近づいても潜ることはほとんどないそう。
ところが、新型コロナウイルスの影響で3月1日より臨時休館に入って以降、館内のチンアナゴたちにある変化が。“人がいない環境”が日常になったことで人間の存在を忘れ始めてしまったのか、飼育スタッフが通りかかってもすぐに砂に潜って隠れてしまう事態に。
チンアナゴたちが姿をみせなくなったことで、飼育スタッフが日頃行っている「元気かどうか」「痩せ細っていないか」「病気になっていないか」などを確認するのが困難な状況になっているという。
そこで飼育員らは、iPhoneやiPadのアプリからビデオ通話をかけることで、自宅にいながらチンアナゴたちに会うことができる「チンアナゴ顔見せ祭り」を企画。ビデオ通話越しにチンアナゴに顔を見せることで、「人間の存在を忘れないでほしい」という思いや、「これまでどおり、人間が近づいても砂に潜らずに元気な姿を見せてほしい」という願いが込められている。(※今回Android OSの対応ができず、iOSのみの企画)
チンアナゴがご飯を食べる姿や泳いでいる姿が見れるかもしれないという期待もある中、1ミリもチンアナゴが顔を出さないかもしれないという不安もあり、うまくいくかどうかは未知数だが、「いまできることを、やってみたいと思いました。ぜひ皆さま、ご協力ください!!」と呼びかけている。