米国で消毒液の誤飲が多発、当局がメーカーに対して異例の要請「消毒液の味を苦くして」
新型コロナウイルスの感染拡大が続く米国で、さらなる悩ましい事態が生じている。パンデミックが始まって以降、子供を中心に消毒液などを誤飲してしまうケースが多発しているからだ。米国食品医薬品局(FDA)がメーカーに消毒液の味を悪くするように要請し、沈静化に奔走している。ニューヨークの地元紙「デイリーニューズ」が報じた。
米国食品医薬品局(FDA)によると、消毒液関連の報告件数は2020年3月に前年同月比79%増
新型コロナウイルスの感染拡大が続く米国で、さらなる悩ましい事態が生じている。パンデミックが始まって以降、子供を中心に消毒液などを誤飲してしまうケースが多発しているからだ。米国食品医薬品局(FDA)がメーカーに消毒液の味を悪くするように要請し、沈静化に奔走している。ニューヨークの地元紙「デイリーニューズ」が報じた。
FDAによると、消毒液関連の報告件数は、2020年3月に前年同月比79%増を記録した。その数字を下げるため、メーカーに対して消毒液の味を悪くするように求めている。具体的には、子供(一部の大人を含む)の誤飲を防ぐため、消毒液メーカーに味を苦くする変性アルコール製品への使用を推奨するというものだ。
FDAは今月発生したケースに言及。13歳が、蒸留酒製造所が製造した酒瓶に入った消毒液を飲んだとした。その消毒液は変性されておらず、通常のアルコールのような味であったという。
米国では、消毒液の需要に応えるために多くのメーカーが製造に参入していることを受け、FDAは製品の効果について誤解を招くような記載をしている会社に警告書を送付。誤飲防止の対策を講じている。
消毒液をめぐっては、トランプ米大統領が先週の定例会見で、新型コロナウイルスの治療法として、「消毒液の体内注射」を提案し、物議を醸す事態に陥った。