大阪市長の“買い物発言”、米CNNが厳しく指摘「日本は依然として男性優位な社会のまま」
大阪市の松井一郎市長の“買い物発言”が世界中のメディアに取り上げられている。新型コロナウイルスの感染拡大で、スーパーの混雑解消が課題になる中、23日の市役所での会見で、同市長はこう発言した。
世界で波紋が広がる
大阪市の松井一郎市長の“買い物発言”が世界中のメディアに取り上げられている。新型コロナウイルスの感染拡大で、スーパーの混雑解消が課題になる中、23日の市役所での会見で、同市長はこう発言した。
「(スーパーの入店制限で)言われたものだけ買うとなれば、男性の方が早い。(中略)とっとと行って、その商品の場所に行って、それをカゴに入れて、スーパーの中にいる時間は非常に短縮できると思います」
自身の家庭の例を挙げ、スムーズな買い物なら男性のほうが適任との認識を示したのだ。3密を避けるための一例を紹介した形だったが、世界のとらえ方は厳しいものだった。
米テレビ「CNN」は、松井市長について「国民の反発を受けている」と紹介すると、「日本は依然として男性優位な社会のままである。最新の世界経済フォーラムの報告によれば、男女格差で日本は世界149か国中の110位だ」と厳しく指摘した。
英紙「インディペンデント」も「同市長のコメントは性差別として非難されている」と報告。さらに日本人コメンテーターの言葉を引用し、「実際の買い物では、女性の方がむしろ効率的だし、早い時間で買い物ができるはず」と紹介した。
さらに、香港紙「サウスチャイナ・モーニングポスト(南華早報)」も「あの発言は女性だけでなく男性に対しても失礼だった」と市民のコメントを載せている。