新型コロナウイルスは向こう何年にもわたってニューヨーク州の経済に打撃を与えることとなりそうだ。同州予算局の新たな報告によると、新型コロナ禍による経済的損失は2430億ドル(約26兆1000億円)にも上るとみられる、と米地元紙「ニューヨーク・ポスト」が報じている。これは同州GDPの14％に当たる数字だ。

　同州によると、連邦政府からの支援がない場合、新型コロナ禍による景気後退はさらに悪化、経済の回復までにかかる時間も2001年のアメリカ同時多発テロと2008年のリーマン・ショックの時より長くなるとみられている。

　予算委員長であるロバート・ムヒカ氏は「我々のウイルス拡散を防ごうとする努力は、人命を守っています。そして今は、ニューヨーク州を前進させ、過去よりもさらに良いものとするため、ウイルスの感染拡大によって生じている経済的な現実を示していく必要があります」と語っている。

　同州では今後、1割程度の事業費の削減が予想されている。教育、医療、輸送、非営利団体や地方行政にかかる費用が削減されるとみられ、その額は100億ドル（約1兆745億円）以上にのぼるとみられている。