【今週のエール】運命をつなぐ文通がスタート 裕一と音の募る思いは…
NHK連続テレビ小説「エール」第4週「君はるか」では、国際作曲コンクールで2位に入賞した裕一(窪田正孝)の元に、音(二階堂ふみ)のファンレターが届いたことで2人の運命をつなぐ文通が始まる様子が描かれた。
朝ドラ「エール」、第4週「君はるか」を振り返る
NHK連続テレビ小説「エール」第4週「君はるか」では、国際作曲コンクールで2位に入賞した裕一(窪田正孝)の元に、音(二階堂ふみ)のファンレターが届いたことで2人の運命をつなぐ文通が始まる様子が描かれた。
夢にも恋にも破れた裕一だが、鉄男(中村蒼)に背中を押され国際作曲コンクールに応募することに。久しぶりの曲作りに苦戦する裕一だが、鉄男がつぶやいた「竹取物語」の一節をヒントに交響曲を書き上げ、見事コンクールで上位入賞を果たす。
一方、豊橋では歌手になることを夢見る音が声楽のレッスンに励んでいた。ある日、新聞記事で福島に住む同年代の青年・裕一が入賞したことを知った音は感激し、裕一にファンレターを届けるべく筆を執る。2人は手紙をやりとりするうちに強く惹かれあっていく。
SNSが普及し、現在ではすっかり耳にしなくなってしまった”文通”。手軽に電子的なメッセージが送れる時代になったが、「エール」の視聴者の中には「文通で恋してみたい」「憧れる」という声も。文通相手の募集は雑誌の巻末コーナーなどに掲載されることが多かったが、昨今は個人情報への意識も高まり、見る機会はほとんどなくなってしまった。そんな中でも、文通相手を紹介する「青少年ペンフレンドクラブ」という団体(入会審査あり)を見つけた。日本郵政が運営する同団体では現在も海外、国内問わず文通相手を仲介しているという。
「青少年ペンフレンドクラブ」公式ホームページには、”最初の1通目”を書く時に心がけるべき注意事項が記載されている。「わかりやすい文字で要点をはっきり」「尊敬を親しみをこめて」「書いた手紙は読み直そう」、そして「もらった手紙は大切に」。指1本でメッセージを送信できることでつい軽薄になってしまいがちなコミュニケーションの基本について、考えさせられる。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、人との接触を減らさなくてはいけない日々が続く。文通とまでは行かなくても、離れた家族や恋人、恩師に手紙を送ってみてはどうだろうか。背筋を伸ばしながら、幾千の言葉を選び、「この便せんで送ってみたらどうか」「インクの色は何色にしようか」とワクワクする時間もまた、贅沢かもしれない。