回転ずしでの悪質な迷惑行為の動画拡散が後を絶たない。29日、回転ずし大手のスシローの店内で利用客がレーンを回るすしに唾を塗るなどの動画が拡散。被害に遭ったスシローの運営会社では、警察と相談しつつ刑事民事の両面から厳正に対処していくとしている。

　拡散した48秒間の動画では、若い男性客が卓上のしょうゆ差しや湯のみをなめ回した上でもとに戻したり、レーンの上を回るすしになめた指で触れたりする様子が収められている。

　今回拡散した動画について、スシロー運営元の株式会社FOOD&LIFE COMPANIESは「SNSで拡散されたスシロー店舗での迷惑行為について」と30日付けでホームページ上にお知らせを掲載。

「スシローのある店舗において、迷惑行為の動画がSNS上に掲載されていることが判明いたしました。このような行為は、お客さまへ安全・安心な『おすし』を提供する上で、お客さまとの信頼関係を損なう重大な事案であると重く受け止めており、日頃スシローの店舗をご利用いただいているお客さまがこのような動画をご覧になることで、大変不快な思いをなさってしまうことは大変遺憾であります」との見解を示した上で、「本件につきましては、スシロー全店において、当該事象発生の有無、発生していた場合その時期、被害に遭ったお店の特定などの調査を進めており、対象となりうる店舗では消毒などを進め、また、早急に警察と相談させていただきながら刑事民事の両面から厳正に対処してまいります」としている。

　回転ずしをめぐっては、今年に入って、利用客によるいたずら動画の拡散が相次いでいる。はま寿司では今月7日、9日に、他人が注文したすしを先に奪う、他人のすしがレーンに流れてくる際にわさびを乗せるといった内容の動画が相次いで拡散。このうち、“わさび乗せ”の案件については投稿者から騒動後に謝罪の申し出があったものの、同社は被害届を提出するとしている。また、くら寿司でも今月24日に利用客が一度取った皿を再びレーンに戻す内容の動画がネット上で拡散。くら寿司によると、今回発覚した動画は4年前に撮影されたものだというが、過去にさかのぼって警察に相談を行うとしている。