小沢仁志「役者人生は運と爆破」 フィリピンロケの出世作では耳栓せずに難聴になった
“還暦記念”のアクション映画『BAD CITY』(1月20日より新宿ピカデリー他にて全国順次公開)で、その健在ぶりをアピールした小沢仁志(60)。40年近い役者人生は常に「爆破とともにあった」という。
“還暦記念”のアクション映画『BAD CITY』が公開中
“還暦記念”のアクション映画『BAD CITY』(1月20日より新宿ピカデリー他にて全国順次公開)で、その健在ぶりをアピールした小沢仁志(60)。40年近い役者人生は常に「爆破とともにあった」という。(取材・文=平辻哲也)
強面を生かして、1984年、TBSドラマ『スクール☆ウォーズ』で本格的に俳優デビューし、映画やドラマ、バラエティーなど幅広く活躍。製作費3000万円の低予算ながら、フィリピンロケを敢行した『SCORE』(2001年、室賀厚監督)では、日本映画にはない本格アクションを見せつけた。以降、監督・プロデューサーなども務め、日本のアクションを先頭に立ち引っ張ってきた。
「ざっくりいえば、運と爆破の役者人生ですよ。今もやり続けているのだから、飽きていないっていうことなんだろうね。自分でもワクワクするんだよね」。
しかし、身体を張り続ける役者人生の代償は小さくはなかった。
「耳が爆破で難聴になっちゃったんだよね。だから、家ではテレビも大きな音を出している。『SCORE』の頃から爆薬の量がすごい増えたから、その辺かな。爆破はすぐ近くでやるんだけど、絶対に耳栓をしないようにしている。爆発を聞いたら、すぐに反応していかないと、巻き込まれてしまうから。音だけじゃなくて、映像には映っていないけど、熱風もすごいんだ。目なんか絶対に開けていられないよ」
アクションではケガがつきもの。これまでも、人知れず大ケガを負ってきた。
「基本、オレがケガを認めないんだ。なぜかって言うと、俺がやりたくてやっているのに、それでケガして病院に入ってしまったら、そこで終わってしまう。(『SCORE』のロケをした)フィリピンでも、腕の骨を折る大ケガをしたけど、『大丈夫』って。真っ先に思ったのは、草野球のピッチャーとしての生命は終わりなんじゃないかという心配だな。草野球チームは今では40年くらいはやっている」。最新作『BAD CITY』でも、壮絶な生身の肉弾アクションを見せつけてくれた。
□小沢仁志(おざわ・ひとし)1962年6月19日、東京都出身。1984年、TBSドラマ『スクール☆ウォーズ』で本格的に俳優デビュー。以後、『SCORE』『太陽が弾ける日』など、多くの映画やドラマで強面の個性を発揮。スタントマンをほとんど使わないアクション俳優としても知られている。「顔面凶器」「Vシネマの帝王」などの異名を持ち、その出で立ちから数々の悪役を好演。OZAWA名義で監督や企画、脚本をも担当。