全国旅行支援、年明け再開で感染者増の懸念 都医師会「増える可能性は否定できない」
東京都医師会の定例記者会見が13日、都内で行われ、新型コロナウイルスの感染者について尾崎治夫会長は「年内は高止まりで行くのでは」と述べ、都全体での感染者数の増加に危機感を示した。
北区は独自で薬局での無料抗原検査キット配布を実施
東京都医師会の定例記者会見が13日、都内で行われ、新型コロナウイルスの感染者について尾崎治夫会長は「年内は高止まりで行くのでは」と述べ、都全体での感染者数の増加に危機感を示した。
会見の中で尾崎会長は、感染者数が増加する現状を受け、「今の状態を第8波と呼ぶのであれば、(来年)1月を過ぎるころぐらいには落ち着くのでは」との見通しを示した。ただ、13日に観光庁が来月10日から全国旅行支援を再開することを発表。感染者数が減少しないとの懸念に鳥居明理事は「普段でも正月や年末年始は大変な状況。経済的な援助がなくても人は動くため、制限をかけることはできない。我々はそれに対応できる医療体制を整えなければならないが難しい。指数関数的にどこかのタイミングで(感染者数が)もう一段階一気に増えていく可能性は否定できない」と警戒を強めた。
また昨今議論されている5類相当への引き下げには、外出の際に自身で検査することが当たり前になるような環境の整備が重要と強調。北区では12日から区内36か所の薬局で、無料で抗原検査キットを2個配布する取り組みが始まっている。
鳥居理事は医師と対面での診察が基本とした上で、「抗原検査はキットとしては良いが偽陰性が出やすい。配布するにしても必ず使い方をしっかり、啓蒙(けいもう)することが必要」と警鐘を鳴らした。
関臨