山崎賢人が主演を務めるTBS日曜劇場「アトムの童」（午後9時）が、11日に最終回を迎えた。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　かつて「ジョン・ドゥ」名義で人気ゲームを開発した天才ゲーム開発者・安積那由他（あづみ・なゆた／山崎）と友人の菅生隼人（すごう・はやと／松下洸平）は、大手IT企業「SAGAS」の社長・興津晃彦（オダギリジョー）との因縁がきっかけで解散していた。しかし老舗玩具メーカー「アトム玩具」の一人娘・富永海（とみなが・うみ／岸井ゆき）と出会ったことから「ジョン・ドゥ」を再結成。アトムで新たなゲームを作ることに。

　アトム玩具がSAGASに買収された後も、新会社「アトムの童」を立ち上げゲーム開発していた那由他たち。しかし、SAGASが大財閥の投資会社「宮沢ファミリーオフィス」によって株式を買い占められたことから、アトム玩具の技術「アトムロイド」が世界に流出する恐れが。

　那由他とアトムの童のメンバーは、「アトムロイド」を守るために興津に協力。株主総会でのプレゼンに向けて、「オリンピックで初めてeスポーツに選定されるゲームの開発」に取り組んだ。

　プレゼン当日、株主を前にゲームを解説する那由他。そこへ、宮沢ファミリーオフィス側についたはずの隼人がやって来る。隼人は、SAGASの大株主・伊原総一郎（山崎努）を連れて来た。那由他に向けてほほ笑む隼人。那由他もそれを受け、ニっと笑う。車いすに乗った伊原は、アトムロイドを「ゲームなんかよりためになるものに使った方がいいのでは」と質問する。

　那由他は、ゲームの世界では生まれた時代や環境、性別も年齢も関係なく、体にハンディキャップがあっても、平等に交流し同じ体験を共有することができると説明。「“ゲームなんかに”じゃない、“ゲームにこそ”、世界を変える力があるんです」と訴えた。アトムロイドの技術が「楽しいこと」に使われるならいいが、「実際は楽しくないことにたくさん使われてしまう」といい、「『ゲームなんて子どものするもの、大人になってやるのはバカ』。そんな常識、俺がぶっ壊してやります。このゲームで世界中を夢中にさせたい」と頭を下げた。

　伊原はもう一度ゲームの映像が見たいと言う。見終わると、「私も一度そのゲームをしてみたかった。私はね、もうほとんど目が見えないんだよ」と静かにつぶやいた。

　株主総会の集計の結果、過半数以上の賛成によりゲーム開発は可決。宮沢ファミリーオフィスからのSAGAS経営陣交代の提案は否決された。総会後、那由他は伊原のもとへ走り、「視覚に障がいがある人も楽しめるゲームを作る」と宣言した。

　隼人は、SAGASに残ってゲームを完成させたい那由他の気持ちを尊重する。自身はシアトルに渡り、友人のティムと共にゲーム開発するという。那由他は、ゲームの中は世界中つながっているといい、「俺と隼人だったら、ゲーム作るのに同じ場所にいる必要ねーだろ」と語る。「俺は隼人とゲームを作ってたい。ずっとジョン・ドゥでいよう。世界中の人が楽しめるゲーム、ずっと作り続けよう」と、離れても共にゲームを作ろうと提案した。

　那由他のゲームはオリンピックのeスポーツ種目に決定。場所を選ばずさまざまなゲーム開発に関わりながら、シアトルにいる隼人とティムと一緒にゲームを作るのだった。

　離れても共にゲームを作り続ける那由他と隼人の関係に、SNS上では「やっぱり那由他と隼人は運命のパートナー（泣）」「2人の絆最高すぎる」「もう結婚しろ！」を興奮の声が。また株主総会の壇上と客席で2人がほほ笑み合うシーンでは、「ジョンとドゥ、アイコンタクトとったよね」「今2人笑ったよね？」といった反応も見られた。

※山崎賢人と山崎努の「崎」の正式表記はたつさき