全盛期の志村けんさんに密着取材したカメラマンが明かす志村さんの素顔
新型コロナウイルスによる肺炎で、3月29日に急逝したコメディアン・志村けんさん(享年70) 。その通夜、葬儀が11日と12日に近親者のみで営まれたことを、所属事務所のイザワオフィスが13日、明らかにした。しかし、いまだ志村さんの死を信じられないファンも多いだろう。長年、芸能界を取材してきた山田隆カメラマンもその1人。志村さんに密着取材をした経験があるという山田カメラマンに、志村さんの思い出を聞いた。
“舞台ウラ”での真剣な雰囲気は近寄りがたいほどだった
新型コロナウイルスによる肺炎で、3月29日に急逝したコメディアン・志村けんさん(享年70) 。その通夜、葬儀が11日と12日に近親者のみで営まれたことを、所属事務所のイザワオフィスが13日、明らかにした。しかし、いまだ志村さんの死を信じられないファンも多いだろう。長年、芸能界を取材してきた山田隆カメラマンもその1人。志村さんに密着取材をした経験があるという山田カメラマンに、志村さんの思い出を聞いた。
山田カメラマンは1989年、「志村けんのだいじょうぶだぁ」(フジテレビ)や「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」(TBS)などで大活躍中の志村さんに密着取材。当時、撮影した写真を見せながら、思い出を語った。
「志村さんはテレビのコントでは白塗りしてお殿様の格好をしたり、変なカツラかぶってヒゲかいたりしておどけた表情を見せてたでしょ。でも、収録のときは、ヘアメイクをしてもらってるときも、打ち合わせのときも、すごい真剣な表情でね。近寄りがたいような雰囲気でした。打ち合わせだって、動きからライトから細かいとこまで納得するまでトコトンこだわっていました。テレビで見る軽いイメージとはずいぶん違うんだなぁと思って、志村さんを見る目が変わりましたよね」
収録が終わったのは午前2時頃。一転、顔を緩ませ居酒屋へ。山田さんが取材した日はフジテレビ前の「喜作」へ、一緒に仕事をしていた田代まさしや桑野信義、マネージャーを連れて4人で行き、店の奥の小あがりに陣取った。
「フジテレビは当時、新宿・河田町にあったんですよね。志村さんは飲んでいるところはあまり取材させなかったんだけど、どうしてだか、そのときは取材OKが出た。飲みながら、その日の反省とかネタを考えたりしていましたね。志村さんはビールやホッピー……とくに黒ホッピーを何杯もおかわりして飲んでいました」
タバコをずっとくゆらしていたのも、強く印象に残っているという。打ち上げがお開きになったのは明るくなる少し前。志村さんは濃紺の大きなベンツのリムジンをマネージャーに運転させ帰って行った。