山崎賢人が主演を務めるTBS日曜劇場「アトムの童」（午後9時）の第7話が、27日に放送された。今回は女優・麻生祐未が演じる新たな人物が登場し、その迫力に驚きの声が挙がっている。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　同作は、大手企業や販売元を介さず個人でゲームを制作する通称「インディー」と呼ばれる天才ゲーム開発者・安積那由他（あづみ・なゆた／山崎）が、競争の激しいゲーム業界で大手IT企業「SAGAS」に挑む物語。

　かつて、「ジョン・ドゥ」名義で人気ゲームを開発した那由他と友人の菅生隼人（すごう・はやと／松下洸平）は、SAGASの社長・興津晃彦（オダギリジョー）との因縁がきっかけで解散していた。しかし老舗玩具メーカー「アトム玩具」の一人娘・富永海（とみなが・うみ／岸井ゆき）と出会ったことから「ジョン・ドゥ」を再結成。アトムで新たなゲームを作ることとなった。

　買収されたアトム玩具の跡地で、新たな会社「アトムの童」を立ち上げた那由他たち。軌道にのったアトムの童は、おもちゃの生産も復活した。しかし、取引していた塗料会社から納品を止められてしまう。塗料会社の筆頭株主が大財閥の投資会社「宮沢ファミリーオフィス」になったことから、経営方針が軍事産業分野にシフトチェンジされたという。

　宮沢ファミリーオフィスは、富裕層一族が永続的な繁栄のために運営している組織。目先の利益のために会社を買収するのではなく、一族で共有する使命や価値観、社会的な信用や評価などを考慮し、「100年先を見据えた買収」を目的としているという。経営状態とは関係なく、一族の意向を反映するために会社を作り替えることができるため、買収された会社は経営方針を変えざるを得なくなることもある。

　そんな宮沢ファミリーオフィスは、「技術の市場開放」を求めてSAGASの株も買い占め始めた。興津のもとを訪れた宮沢ファミリーオフィスの社長・宮沢沙織（麻生）は、興津が国内の目ぼしい技術を見つけては会社を丸ごと買収し、12の事業を展開していることに触れる。笑顔で話す宮沢はふいに、「背負える荷物の量は決まっていますよ？興津社長」と冷たい声を放つ。

　他の事業を手放し、「検索サービス事業」に専念するよう提言する宮沢。興津は「どれも荷物ではなく宝です。きちんと利益が出ている」と反論する。しかし宮沢は「で・す・が！使いこなせない技術まで抱えこんでいるのは非常にもったいない。宝の持ち腐れです」と指摘。興津がアトム玩具を買収して得た特許技術「アトムロイド」の市場開放を迫る。アトムロイドの技術を使いこなせていない興津に、ゲーム事業を売却するように提言した。

　宮沢は、“買収“という形は心象が悪いため先に話をしに来たと明かす。しかし興津は、「あなた方一族が繁栄するために、日本の技術を切り売りしようっていうんでしょう？」と怒りをあらわにする。「そうやって貪り食われないようにするために、私は中小企業から技術を買って守ってきたんだ」と語る興津を、宮沢は「でも食われる。ふふっ」と一蹴する。「世界の企業から見たら、SAGASなんて中小企業も同じです」と興津をやり込めた。

　謎の投資会社の登場に、SNS上では「宮沢ファミリー怖！」「サガスも中小企業と言い放つ宮沢」「宮沢一族恐ろしすぎません？？」「宮沢ファミリーとやらが真のラスボスということ……？」と驚く声が。また、優しい笑顔で冷たく迫る宮沢を演じる麻生には、「『でも食われる』。麻生さんこういう役似合うなー」「『でも食われる』。やっぱり上手いなぁ……麻生さんこわっ」とコメント欄が賑わった。

※山崎賢人の「崎」の正式表記はたつさき